Dynagen設定ファイルの記述
Dynagen設定ファイルの主な設定の記述
ここでは、Dynagen設定ファイル(.netファイル)の記述について解説します。先にも触れたように、.netファイルにはエミュレートするネットワーク構成の情報を記述します。起動手順で編集したsimple1_c3640.netを例にして、Dynagen設定ファイルについて解説します。
# Simple lab
#で始まる行はコメントです。Dynagenの処理上ではコメントは無視されます。日本語でコメントを記述しても問題ありません。
[localhost]
Dynamips Serverが動作しているホストの指定です。DynamipsとDynagenを同じホストで動作させている場合は、「localhost」です。それぞれ別のホストで動作させる場合は、Dynamips Serverを動作させているホストのIPアドレスを指定します。
以降、[[ ]]は[localhost]のDynamips Serverにおける設定情報であることを表しています。
[[3640]]
エミュレートするルータのモデルを指定します。指定可能なモデルは、次のようになっています。
7200 / 2691 / 3725 / 3745 / 3660 / 3640 / 3620 / 2610 / 2611 / 2620 / 2621 / 2610XM / 2611XM / 2620XM / 2621XM / 2650XM / 2651XM / 1710 / 1720 / 1721 / 1750 / 1751 / 1760
image =
利用するIOSを保存しているパスを記述します。
ram =
エミュレートするルータが使用するメモリ容量を指定します。IOSに必要なメモリ容量を指定してください。
[[ ROUTER R1]]
エミュレートする機器の種類と名称を定義します。
機器の種類の指定は、次のように行います。
- ROUTER:Ciscoルータ
- ETHSW:イーサネットスイッチ
- FRSW:フレームリレースイッチ
機器名称は、Dynagen上で管理するためのものです。ルータのホスト名とは直接関係していません。この記述は、CiscoルータをエミュレートしてR1としてDynagen上で管理することを表しています。
model =
定義したルータのモデルを指定します。指定可能なモデルは、先ほどあげたものと同じく、次のようになっています。
7200 / 2691 / 3725 / 3745 / 3660 / 3640 / 3620 / 2610 / 2611 / 2620 / 2621 / 2610XM / 2611XM / 2620XM / 2621XM / 2650XM / 2651XM / 1710 / 1720 / 1721 / 1750 / 1751 / 1760
slot1 = NM-4T
ルータのスロットに搭載するモジュールを指定します。この例の記述は、スロット1にNM-4Tを搭載することを表しています。指定可能なモジュールは「エミュレート可能なモデル/モジュール」の項の表1エミュレート可能なハードウェアにまとめている通りです。
S1/0 = R2 S1/0
ルータのインタフェースがどのように接続されているかを表しています。この例では、R1のSerial1/0がR2のSerial1/0に接続されていることになります。R2の定義は、この後の部分です。
[[router R2]]以降
エミュレートするもう1台のルータR2を定義しています。R1のところと同様にモデルやスロットに搭載するモジュールを指定しています。なお、コメント文にあるようにR2の部分ではインタフェースの接続は書く必要がありません。ルータのインタフェース同士を接続するときには、片方だけの記述でOKです。