無線LAN Cisco無線LANソリューションの概要 その1

Cisco無線LANソリューションのコンセプト

Cisco無線LANソリューションには、次の2種類のコンセプトに基づく製品群が
あります。

  • 分散管理型(Autonomous AP)
  • 集中管理型(Lightweight AP/WLC)

2種類のコンセプトの違いは、無線LANアクセスポイントの管理に基づいています。
分散管理型の無線LANソリューションでは、Autonomousアクセスポイントを利
用します。Autonomousとは自律という意味で、アクセスポイント単体で動作し
て無線LANのネットワークを構築することができます。Autonomousアクセスポ
イントを有線LANに接続して、アクセスポイントでアクセスポイントの管理用
IPアドレスやSSID、認証・暗号化などの設定を行います。そうすれば、単体の
アクセスポイントが設定に基づいてデータを電波に載せて送受信するようにな
り、手軽に無線LANネットワークを構築できます。無線LANネットワークの管理
は、単体のAutonomousアクセスポイントごとに行っているわけです。

一方、集中管理型の無線LANソリューションではLightweightアクセスポイント
と無線LANコントローラ(WLC:Wireless LAN Controller)を利用します。無線LAN
クライアントはLightweightアクセスポイントにアソシエーションするのです
が、その際に利用するSSIDや認証・暗号化などはすべてWLCで設定します。WLC
でLightweightアクセスポイントの設定や管理をすべて集中的に行い、Lightweight
アクセスポイントはその設定に基づいて無線LANの電波にデータを載せて送受
信するのみです。つまり、集中管理型の無線LANソリューションは、WLCという
アクセスポイントの本体があって、その本体へLightweightアクセスポイント
というアンテナを柔軟に追加できる構成です。Lightweightの「軽量」という
意味は、アクセスポイントは単にアンテナの役割だけを果たしていることを示
しています。

※Lightweightアクセスポイントが単にアンテナの役割として電波にデータを
載せて送受信していることをSplit MACアーキテクチャと呼ぶことがあります。