無線LAN 集中管理型無線LANソリューション その1

集中管理型無線LANソリューションのメリット

LightweightアクセスポイントとWLCを組み合わせた集中管理型無線LANソリュ
ーションのメリットとして、次のようなものが挙げられます。

  • アクセスポイントの管理が容易
  • リアルタイムのRF(Radio Frequency)管理が可能
  • 無線LANクライアントのダイナミックなロードバランスが可能
  • 無線LANクライアントのデータを集中化することが可能
  • Location Applianceによって無線LANクライアントの位置情報のトラッキングが可能

これらのメリットについて以下で簡単に概要を紹介します。

アクセスポイントの管理が容易

前述のように、Lightweightアクセスポイントは必ずWLCを必要とします。
Lightweightアクセスポイントを有線LANに接続すると、自動的にWLCに登録し
、IOSと設定情報をダウンロードして起動します。WLCとの間でLWAPPトンネル
を確立し、設定情報や無線LANの利用状況などの情報を送受信します。
WLCで配下のLightweightアクセスポイントおよびアソシエーションしている無
線LANクライアントの情報を一元的に管理することができます。

※LightweightアクセスポイントはWLCに登録できなければ、完全に起動するこ
とができず再起動を繰り返します。

リアルタイムのRF管理が可能

WLC配下のLightweightアクセスポイントの電波の利用状況をリアルタイムに管
理することができます。具体的には、

  • 動的なチャネルの割り当て
  • 干渉の検出と回避
  • カバレッジホールの検出と修正
  • 動的な電波出力の調整

などを行うことができます。こうしたリアルタイムのRF管理をRRM(Radio Resource Management)
と言います。

無線LANクライアントのダイナミックなロードバランスが可能

WLC配下には複数のLightweightアクセスポイントを登録することが可能です。
1つのアクセスポイントにたくさんの無線LANクライアントがアソシエーション
すると、複数のクライアントで帯域幅を共有するので、平均のスループットが
低下します。
そこで、WLC配下の複数のLightweightアクセスポイントにアソシエーションす
るクライアントを振り分けることでロードバランスを行うことができます。

※このようなロードバランスは、RRMの一種と考えることもできます。

無線LANクライアントのデータを集中化することが可能

Lightweightアクセスポイントにアソシエーションしたクライアントが送信し
たデータはすべてWLCに転送され有線LANにブリッジングされます。無線LANク
ライアントのサブネットも基本的にWLCと同じサブネットになります。つまり、
無線LANクライアントはLightweightアクセスポイントではなく、WLCの配下に
存在していることになります。
無線LANクライアントのデータはWLCで集中化されるので、無線LANクライアン
トのデータを制御しやすくなります。

Location Applianceによって無線LANクライアントの位置情報のトラッキングが可能

別途、Location Applianceを導入することで、ノートPCや無線IP電話、Wi-Fi
RFIDタグなどの無線LANクライアントの位置情報をリアルタイムにトラッキン
グすることができます。