WWWその2

情報の表現方法

WWW(World Wide Web)で決められている3つの事柄の2つ目です。情報の表現方法について見ていきます。念のため、WWWで決めている3つの事柄をもう一度書いておきます。

  • 情報へのアクセス方法とその位置→URL(Uniform Resource Locator)
  • 情報の表現方法→HTML(Hyper Text Markup Launguage)
  • 情報の転送方法→HTTP(Hyper Text Transfer Protcol)

この2つめのHTMLについてです。

HTML

HTML(Hyper Text Markup Language)とは、日本語にすると「ハイパーテキストを作るための言語」といったような意味ですね。じゃ、この「ハイパーテキスト」というものはいったい何でしょうか?

以下はWWWの規格化を行っているW3C(World Wide Web Consortium)のページからの引用です。

「What is HyperText」
Hypertext is text which is not constrained to be linear.Hypertext is text which contains links to other texts. The term was coined by Ted Nelson around 1965 (see History ).

HyperMedia is a term used for hypertext which is not constrained to be text: it can include graphics, video and sound ,for example. Apparently Ted Nelson was the first to use this term too.

Hypertext and HyperMedia are concepts, not products.

簡単に訳します。「ハイパーテキストとは線形に構成されていない文章です。また、他の文章へのリンクを含んでいます。この言葉は1965年にTed Nelsonによって提唱されました。

ハイパーメディアという言葉は文章だけで構成されていないハイパーテキストを表す言葉です。たとえば、画像や動画、音声などを含んでいます。この言葉もTed Nelsonがはじめに提唱したことが明らかです。

ハイパーテキストとハイパーメディアは概念であり、特定の製品を指していません。」

線形とは、ざっくり言うと順番どおりというようなニュアンスでしょうか。つまり、順番に構成される構造ではなくて、他の文章にすぐに飛んでいけることがハイパーテキストの特徴です。1965年という年代からもわかるとおり、概念自体は非常に古くからあったんですね。このハイパーテキストをインターネット上でまさしく蜘蛛の巣状に張り巡らせたものがWWW(World Wide Web)ですね。

WWWが考え出された経緯は、学術論文だと言われています。学術論文は、通常他のたくさんの論文を引用しています。他から引用される回数が多ければ多いほど、優れた論文とみなされていますね。で、その引用した論文をすぐに参照できるとすごく便利ですよね?
ということから、引用した論文へのリンクを埋め込んで学術論文をネットワーク上に公開することになってきました。最初に行ったのがCERN(欧州合同素粒子原子核研究機構)という研究機関です。

ただ、好き勝手にハイパーテキストを作っても困りますね。どこからでもハイパーテキストを参照できるようにするには、規格を決めておく必要があります。そのハイパーテキストを記述する規格がHTMLとなります(やっと辿り着いた・・・)このHTMLの規格も上で紹介しているW3Cが規定しています。

HTMLの書式

HTMLはどのような決まりなんでしょう?

それはブラウザで見ているページのソースを表示してみるとよくわかります。Ineternet Explorerの環境ですが、ページの上で右クリックして、「ソースの表示」を選ぶとそのページのソースが出てきます。このソースこそがHTMLファイルの中身ですね。

「ネットワークのおべんきょしませんか?」のトップページのソースをちょっと見てみると、こんな感じです。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN">
<HTML>
<HEAD>
<meta http-equiv="content-type" content="text/html;charset=x-sjis">
<META name="GENERATOR" content="IBM WebSphere Homepage Builder V6.0.0 for Windows">
<META http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS">
<META http-equiv="Content-Style-Type" content="text/css">
<TITLE>ネットワークのおべんきょしませんか?</TITLE>
</HEAD>
<BODY background="grafic/b_bcg011.gif">
~以下続く~

<>と</>で囲まれた文字がたくさんあります。これをタグと言っています。タグでHTMLの構造を決めています。
たとえば、3行目の<HEAD>タグは文字コードなどこのページ全体のパラメータなどを記述します。8行目の<TITLE>タグはその名のとおり、ページのタイトルを記述することができます。この<TITLE>タグで指定したタイトルがブラウザのウィンドウに表示されてきます。あと<BODY>タグはここから本文ですということを示しています。

きちんとHTML決められたタグでファイルを作成すれば、ブラウザが解釈して表示してくれます。HTMLのタグの詳細などについては特にネットワークに関することではないので詳しくは触れません。タグを特に知らなくても、HTMLファイルを簡単に作成できるソフトウェアがいわゆるホームページ作成ソフトです。ちなみに、「ネットワークのおべんきょしませんか?」ではホームページビルダーというソフトを使っています。タグのことがちゃんとわかっている人なら、そんなソフトを使わなくてもWindowsについているメモ帳だけで自由にHTMLファイルを作ることができるわけですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA