平成14年度テクニカルエンジニア(ネットワーク)午後Ⅱ 問1設問1 解答と解説

目次

解答

(1)【a】 10.10.40
【b】 10.10.50

(2)255.255.255.0

解説

(1)
問題文をしっかり読むことと、VLANとIPサブネットの対応関係がわかっていれば、なんてことない問題です。でも、VLANとIPサブネットの対応関係がわかっていなければ、ちょっと難しいですね。それに、午後に出題されたVLANの問題は、これがはじめてでしょうか?

まず、問題文を読むとS2のアドレスとして、”10.10.40.10″をスタティックに設定したことがわかります。空欄【a】は4オクテット目が10なので、【a】に当てはまるのは、「10.10.40」となることがすぐにわかります。

空欄【b】に当てはまるものを答えるためにVLANとIPサブネットの対応を知っておく必要があります。

VLANの詳しい仕組みについては、ぼくが書いた「図解・標準 最新ルーティング&スイッチングハンドブック」の第3章で解説しています。

「図解・標準 最新ルーティング&スイッチングハンドブック」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798004480/networkstudy-22

さて、VLANとIPサブネットの関係について簡単に言うと、

VLAN = ブロードキャストドメイン = IPサブネット

という関係があります。

もともとVLANはレイヤ2スイッチでブロードキャストのフラッディングを制御するために、仮想的にブロードキャストドメインを分割するために用いられています。そして、通常、VLANはIPサブネットと1対1で対応付けることになります。ちょうどVLANは、1台のスイッチを仮想的に複数のスイッチに分割するようなイメージです。
VLANとIPサブネットが1対1で対応付けられることから、同じVLANに所属するコンピュータは同じネットワークアドレスを持つことになります。

この問題では、レイヤ2スイッチでVLANが3つあります。
便宜上、各VLANにVLAN1、VLAN2、VLAN3と名前をつけて、レイヤ2スイッチのポートとの関係を見ると、次のようになります。

VLAN1 = Q1、Q6、Q9
VLAN2 = Q2、Q7
VLAN3 = Q3、Q8

※Q1~Q9はレイヤ2スイッチのポート番号

同じVLANのポートに接続されているルータのインタフェースやサーバのインタフェースは同じネットワークアドレスを持つことになります。

また、レイヤ3スイッチではVLAN機能を使わないということですが、実は、スイッチにはデフォルトVLANというものが存在し、すべてのポートはそのデフォルトVLANに所属しています。つまり、レイヤ3スイッチのP1~P10のすべてのポートは同じVLANに所属しているので、レイヤ3スイッチに接続されるサーバはすべて同じネットワークアドレスを持っています。

ですから、空欄【b】に当てはまるS2のC2インタフェースのネットワークアドレスは、「10.10.50」となります。

(2)
これは問題文に書いています。

それぞれのVLANは、独立したサブネットにし、ホスト部を8ビットにします。

とあるので、ネットワーク部は24ビット、つまり、サブネットマスクとして「255.255.255.0」を使っていることになります。

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