フレームリレー上にデータを転送するときの動作 【For CCNA】

(所属カテゴリー:WAN | シスコ---投稿日時:2006年2月12日)

フレームリレーマップ

ここでは、フレームリレーネットワーク上にどのようにデータを転送するかを 解説します。フレームリレーの話の前に、イーサネットでのデータ転送につい て思い出してください。イーサネット上でIPパケットを転送するためには、転 送先のIPアドレスに対応したMACアドレスを求める必要がありました。レイヤ3 アドレスであるIPアドレスとイーサネットのレイヤ2アドレスであるMACアドレ スのマッピングを行います。

これと同じことがフレームリレーでも必要です。フレームリレーにおいて、イ ーサネットのMACアドレスのようなレイヤ2アドレスに相当するものがDLCIです。 つまり、フレームリレー上にIPパケットを転送するためには、転送先の対向の IPアドレスに対応したDLCIのマッピングが必要です。

このようなIPアドレスとDLCIのマッピングをフレームリレーマップといいます。 フレームリレーマップで気をつけるのは、フレームリレーの対向のIPアドレス とマッピングするDLCIはローカル側の値だという点です。DLCIはDTEであるル ータとフレームリレースイッチとの間でローカルな意味しか持っていませんの で、リモート側のDLCIとマッピングしても意味がありません。ローカルとリモ ートのDLCIが同じ値ならば特に意識する必要はありませんが、そうでないとき は注意してください。

では、次にマッピングの方法について考えます。イーサネットの場合はIPアド レスとMACアドレスのマッピングは、

・スタティック設定
・ダイナミック(Address Resolution Protocol : ARP)

の2つの方法がありました。

フレームリレーの場合もイーサネットと同様にIPアドレスとDLCIのマッピング の方法は次の2つあります。

・スタティック設定
・ダイナミック(Inverse ARP)

Inverse ARP

フレームリレーネットワーク上にレイヤ3プロトコルのパケットを送信するた めに、レイヤ3アドレスとDLCIを自動的にマッピングする方法がInverse ARPで す。

Inverse ARPは、フレームリレーDTEとDCE間の管理を行うLMIを利用して、リモ ート側のIPアドレスとローカルDLCIのダイナミックなマッピングを行います。

Ciscoルータではインタフェースでフレームリレーのカプセル化の設定をする と、自動的にInverse ARPも有効になります。Inverse ARPによるマッピングを 行うにはVCが確立していなければいけません。ハブ&スポークトポロジでは、 スポーク間のアドレス解決をInverse ARPでは行うことができないので注意し てください。

フレームリレー上にIPパケットを転送する際のフロー

ここまでのまとめの意味もこめて、ルータがフレームリレー上にIPパケットを 転送する際、どのようなフローで行うかを見てみます。次の図のネットワーク を例にして、具体的な流れを見てください。

1.ルータAにIPパケットが到着します。IPパケットの送信先IPアドレスは拠点B 内の10.1.2.100です。
2.IPパケットをルーティングするために、ルータAはルーティングテーブルを 参照します。ルーティングテーブルより、宛先へパケットを転送するには、 ネクストホップアドレスが192.168.1.2で出力インタフェースがSerial0/0で あることがわかります。
3.出力インタフェースのSerial0/0はフレームリレーのカプセル化の設定がさ れています。フレームリレーネットワークに転送するためにはDLCIが必要で す。ネクストホップの192.168.1.2に対応するDLCIを調べるためにフレーム リレーマップを参照します。フレームリレーマップよりネクストホップアド レス192.168.1.2に対応するDLCIは100であることがわかります。
4.IPパケットにフレームリレーヘッダを付加します。このヘッダのDLCIのフィ ールドには100が記述されます。フレームリレーヘッダを付加したら、 Serial0/0から出力します。フレームリレーネットワーク内では、フレーム リレースイッチがフレームリレーヘッダを参照して、拠点BのルータBまでフ レームを転送します。

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