IPアドレッシングを基本から復習しましょ! その12

サブネッティングの練習問題

1.ホスト数が50台のサブネットをサポートすることができる最も長いサブネッ
トマスクはどれですか?次の選択肢の中から1つ選択してください。

A) /24
B) /25
C) /26
D) /27
E) /28

2.IPアドレスとしてホストに設定可能なものはどれですか?次の選択肢の中か
ら1つ選択してください。

A) 10.1.2.255/24
B) 192.168.1.32/27
C) 169.1.1.254/24
D) 100.1.1.255/23

3.「10.152.57.28/29」というアドレスについて、正しいものを次の選択肢か
ら2つ選んでください。

A) このアドレスは、10.152.57.24/29というネットワーク上に存在するホストアドレスである
B) このアドレスは、10.152.57.28/29というネットワークアドレスである
C) このアドレスのネットワーク上に存在するホストアドレスとしては10.152.57.31/29がある
D) このアドレスのネットワーク上に存在するホストアドレスとしては10.152.57.25/29がある
E) このアドレスのネットワークのブロードキャストアドレスは10.152.57.32/29である

4.クラスCアドレスを17のサブネットに分け、各サブネットに5台のホストを接
続したいと考えています。設定するサブネットマスクとして正しいものを次の
選択肢から1つ選んでください。

A) 255.255.255.192
B) 255.255.255.224
C) 255.255.255.240
D) 255.255.255.248
E) 255.255.255.252

5.下記のネットワークにおいて、VLSMによりアドレッシングを行いたいと考え
ています。それぞれのサブネットのネットワークアドレスとして正しい組み合
わせはどれですか?次の選択肢の中から1つ選択してください。

図 VLSMのアドレッシング

サブネット1 サブネット2 サブネット3
A) 200.1.1.0/26 200.1.1.0/30 200.1.1.0/27
B) 200.1.1.0/25 200.1.1.0/30 200.1.1.96/27
C) 200.1.1.64/27 200.1.1.0/27 200.1.1.96/27
D) 200.1.1.64/26 200.1.1.0/30 200.1.1.128/27

サブネッティング練習問題の解答と解説

1.
正解 C
解説
まず、ホスト数が50台のとき、必要となるホストアドレスのビット数をnビッ
トとします。nビットのホストアドレスによって、2^n-2個のIPアドレスが利用
可能になります。-2をするのは、ホストアドレスのビットがすべて「0」およ
び、すべて「1」のときを除いているからです。

このnは次の式より、

2^n-2≧50

n≧6となります。

サブネットマスクの長さは、

32-ホストアドレスのビット数(=n)

です。つまり、/26よりも短いサブネットマスクであれば50台以上のホストを
サポートすることができます。

2.
正解 C
解説
ルータのインタフェースやコンピュータのネットワークインタフェースに設定
可能なIPアドレスにはルールがあります。それは、IPアドレスを構成するホス
トアドレスのビットがすべて「0」および、すべて「1」になるIPアドレスを利
用することができないというものです。ホストアドレスのビットがすべて「0」
はネットワークを示すアドレスです。また、ホストアドレスのビットがすべて
「1」のアドレスはブロードキャストアドレスです。
このような問題を考えるには、ホストアドレスの部分を2進数に変換してみて、
すべて「0」、すべて「1」になっていないIPアドレスを選択すればよいでしょ
う。
各選択肢のIPアドレスについて、2進数に変換してサブネットマスクによる区
切りを明らかにしたものが次の図です。

図 2進数に変換したIPアドレス

この図のように、IPアドレスを2進数に変換して、サブネットマスクの区切り
を見ると一目瞭然です。ホストアドレスがすべて「1」になっている選択肢Aや
選択肢DのIPアドレス、ホストアドレスがすべて「0」になっている選択肢Bの
IPアドレスもコンピュータのIPアドレスとして設定することができません。

3.
正解 A、D
解説
「10.152.57.28/29」というアドレスが含まれるネットワークのネットワーク
アドレス、IPアドレスの範囲、ブロードキャストアドレスを最初に求めるとわ
かりやすくなります。
ネットワークアドレスとホストアドレスの区切りが含まれる第4オクテットの
29に注目して、2進数に変換します。

図 第4オクテットを2進数に変換

第4オクテットの下から3ビット目と4ビット目の間にネットワークアドレスと
ホストアドレスの区切りがあることから、10.152.57.29/29というIPアドレス
が含まれるネットワークのネットワークアドレスは、10.152.27.24/29である
ことがわかります。
10.152.27.24/29に含まれるIPアドレスは、ホストアドレスとして利用する3ビ
ットが「001」~「110」の値です。つまり、ネットワークアドレスに1を足し
た値のIPアドレスがもっとも小さく、ネットワークアドレスに6を足した値の
IPアドレスがもっとも大きくなります。したがって、IPアドレスの範囲は、
10.152.27.25~10.152.27.30です。
ホストアドレスの3ビットが「111」となるIPアドレスは、このサブネットのブ
ロードキャストです。つまり、ブロードキャストアドレスは、10.152.27.31で
す。
以上より、正解はA、Dです。

4.
正解 D
解説
クラスCのサブネットマスクである/24から、拡張するサブネットマスクのビッ
ト数をnビットとします。17つのサブネットが必要なので、

2^n≧17

より、n≧5です。
n=5と考えると、ホストアドレスのビット数は3ビットになります。3ビットの
ホストアドレスは

23-2=6

個のIPアドレスなので、問題文の条件の5台のホストの接続を満たすことがで
きます。つまり、拡張したサブネットマスクのビット数を5にすればよいこと
がわかります。クラスCをサブネッティングしているので、/24から/29へサブ
ネットマスクを変更することになります。/29=255.255.255.248です。

5.
正解 D
解説
VLSMを利用すると、サブネットごとに必要なIPアドレス数に応じて、サブネッ
トマスクの長さを柔軟に設定することができます。

サブネット1では、40台のコンピュータが接続されるので、サブネット1のホス
トアドレスをaビットとすると、

2^a-2≧40

より、a≧6です。a=6で考えると、サブネット1のサブネットマスクは、32-6=26
より/26となります。

サブネット2は、2台のルータのインタフェースにのみIPアドレスが必要です。
サブネット2のホストアドレスをbビットとすると、

2^b-2≧2

より、b≧2です。b=2で考えると、サブネット2のサブネットマスクは/30です。

サブネット3は、20台のコンピュータが接続されます。サブネット3のホストア
ドレスをcビットとすると、

2^c-2≧2

よりc≧5です。c=5で考えると、サブネット3のサブネットマスクは/27になり
ます。
サブネットマスクだけ見ると、選択肢Aと選択肢Dが当てはまりますが、選択肢
Aではサブネットのネットワークアドレスが重複してしまうので、正しくあり
ません。正解はDです。


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