Cisco認定資格の紹介 その2

CCENTの概要

CCENTは2007年に新設された資格です。いままでCisco認定資格のエントリレベ
ルはCCNAでした。最初にCiscoの資格を取ろうと言うときは、CCNAを受けてい
たわけです。ただ、これが難しい・・・

試験がバージョンアップされなくても、時間とともに試験問題の内容がちょっ
とずつ変わっていっています。時間が経つにつれて、最初はそれほどでもなか
ったCCNAの難易度がどんどん上がっていっていました。

「これ、ホントにCCNA?」

って言うぐらい。上位のCCNPの問題がCCNAの問題にどんどん入ってきているよ
うな感じです。特にルーティングプロトコル系の問題がどんどん難しくなって
いっていましたね。
昔は、CCNAではルーティングプロトコルの問題はRIPかIGRPぐらい。でも、そ
れがOSPFやEIGRP、そして再配送まで出てくるようになるなんて。

そのため、CCNAはまったくの初心者が最初に受験するには難しすぎる試験にな
ってしまいました。

(ま、ネット上では守秘義務なんて全く無視した選択肢の順番まで同じような問
題集があるので、1週間ぐらい勉強して高得点で合格するような人もたくさん
います)

難しくなってしまったCCNAへの階段の段差を低くするためにCCENTが新設され
たと思っています。

CCENTでは、ネットワーク技術の最もベースになる基礎知識を持っていて、Cisco
デバイスの簡単な設定や確認ができることを認定している資格です。

CCENTを取得するためには

CCENTを取得するためには下記の試験に合格する必要があります。

「640-822J ICND1」

試験は、ピアソンVUEで受験できます。自分の都合のよい試験会場と時間を決
めて受験します。予約の方法などについては、ピアソンVUEのWebサイトを見て
ください。

ピアソンVUE
http://www.pearsonvue.com/japan/index.html

受験するためには、身分証明書が必要です。必要な身分証明書は決まっていま
すのでピアソンVUEのサイトでよく確認してください。

試験はCBT(Comupter Based Test)と呼ばれる方式で、PC上で試験問題を解答し
ていきます。試験が終了すると、その場で試験結果がわかります。スコアレポ
ートを受け取って終了です。

ICND1(CCENT)の試験範囲

さて、肝心の試験範囲です。
CiscoのWebサイトに試験範囲のが載せられていますので、まずはそちらをご覧
ください。

「シスコ技術者認定 640-822J ICND1」
http://www.cisco.com/web/JP/event/tra_ccc/ccc/certprog/testing/current_exams/640-822.html

ざっと試験範囲をかいつまんで紹介します。

・OSI参照モデル
・TCP/IPに含まれるプロトコル
・階層モデルに基づくデータ通信の流れ
・LAN(イーサネット)
・レイヤ2スイッチング
・IPアドレッシング
・DHCPやDNSなどのアプリケーションプロトコル
・IPルーティング
・無線LAN
・ネットワークセキュリティ
・WAN(PPP)
・Ciscoデバイスの知識

OSI参照モデルやTCP/IPといった階層モデルをベースにして、ネットワーク上
の通信の仕組みをしっかりと理解する必要があります。
その上で、ネットワークのインフラとしてLAN/WANの知識が必要です。LAN/WAN
でインフラを構築した上で、TCP/IPの通信ができるようにIPアドレッシングや
ルーティングの知識が求められます。
LAN/WANおよびIPアドレッシング/ルーティングをCiscoルータやCatalystスイ
ッチでどのように設定して構築すればいいのかという知識も求められています。
こうして構築したTCP/IPのネットワークインフラ上で無線LANやネットワーク
セキュリティについての知識も必要です。

ICND1の試験を合格できれば、ネットワーク技術の基礎がわかっていて、ある
程度Ciscoデバイスの設定もできるというわけですね。

対策としては、私が執筆した

Cisco CCNA ICND1テキスト 640-822[640-802含む]対応
www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822283410/networkstudy-22/ref=nosim/

をどうぞ。
けっこう分厚い本ですが、試験に合格するだけじゃなくてネットワーク技術の
基本からちょっと高度なお話まで丁寧に解説しています。これからのステップ
アップにもお役に立てるでしょう。