Dynagen設定ファイルの記述(続き)
目次
ブリッジ接続
ルータのイーサネットインタフェースを同一ネットワークとみなすブリッジ接続を行うことができます。そのために、インタフェースの接続状況の部分に「LAN」というキーワードを使います。
R1のFa0/0とR2のFa0/0を同一ネットワークとみなすブリッジ接続の記述例は次のようになります。
ブリッジ接続の記述例
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[[ROUTER R1]]
F0/0 = LAN 1
[[router R2]]
F0/0 = LAN 1
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また、下記の図はこの接続状況を図に示したものです。
仮想イーサネットスイッチへの接続
ルータのイーサネットインタフェースを仮想スイッチに接続することができます。Dynamips/Dynagenをインストールすると、仮想イーサネットスイッチへの接続例を記述した.netファイルとしてC:\Program Files\Dynamips\sample_labs\ethernet_switch\ethsw1.netがあります。このethsw1.netファイルを例にして、仮想イーサネットスイッチへの接続について解説します。
仮想イーサネットスイッチの接続の記述例(ethsw1.net)
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[[ROUTER R1]]
F1/0 = S1 1
[[router R2]]
F1/0 = S1 2
[[router R3]]
F1/0 = S1 3
[[ethsw S1]]
1 = access 1
2 = access 20
3 = dot1q 1
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[[ethsw S1]]で「S1」という名前で仮想イーサネットスイッチを定義しています。そして、直下の
1 = access 1
2 = access 20
3 = dot1q 1
部分で、S1のポートについて定義しています。この例では、ポート1はVLAN1のアクセスポートで、ポート2はVLAN20のアクセスポートです。ポート3はIEEE802.1QのトランクポートでネイティブVLANがVLAN1となっています。そして、R1、R2、R3のF1/0をそれぞれS1のポート1、ポート2、ポート3へと接続しています。この接続を図に表すと次のようになります。
※ 説明では省略しましたが、仮想イーサネットスイッチをDynamips/Dynagenが稼働しているホストのイーサネットインタフェースに接続することもできます。
仮想フレームリレースイッチへの接続
ルータのシリアルインタフェースを仮想フレームリレースイッチに接続することができます。Dynamips/Dynagenをインストールすると、仮想フレームリレースイッチへの接続例を記述した.netファイルとして、C:\Program Files\Dynamips\sample_labs\frame_relay\frame_relay1.netがあります。このframe_relay1.netファイルを例にして、仮想フレームリレースイッチへの接続について解説します。
仮想フレームリレースイッチの接続の記述例(frame_relay1.net)
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[[ROUTER R1]]
s1/0 = F1 1
[[ROUTER R2]]
s1/0 = F1 2[[ROUTER R3]]
s1/0 = F1 3
[[FRSW F1]]
1:102 = 2:201
1:103 = 3:301
2:203 = 3:302
-----------------------------------------
[[FRSW F1]]で「F1」という名前で仮想フレームリレースイッチを定義しています。その直下の、
1:102 = 2:201
1:103 = 3:301
2:203 = 3:302
の部分でPVCを定義しています。
1行目では、F1のポート1のDLCI 102とポート2のDLCI 201を対応づけています。2行目でF1のポート1のDLCI 103とポート3のDLCI 301を対応づけています。同様に3行目でF1のポート2のDLCI 203とポート3のDLCI 302を対応づけています。そして、R1、R2、R3のS1/0をそれぞれF1のポート1、ポート2、ポート3へと接続しています。この接続を図に表すと次のようになります。