広帯域ネットワークでシステム・コストを削れ P76〜P90


この手の特集は、もう何度も繰り返されていますが、フレームリレーやATMといったレガシーなWANサービスからIP-VPN、広域イーサネットなどの新しいWANサービスを利用して、システムを再構築しましょうという内容です。

最近の日経コミュニケーションの中のアンケートでも報告されていますが、
現時点で企業の広域ネットワークを構築するために利用しているWANサービスは、フレームリレーがトップです。でも、2〜3年もすると、フレームリレーはほとんど姿を消すことになるでしょう。多くの企業で、システムの更新に伴って、IP-VPNもしくは広域イーサネットの導入を検討しています。


フレームリレーやATMでは、コストが跳ね上がってしまうので、帯域幅が狭かったり、スター型のトポロジを取らざるを得ないことが多かったのです。つまり、
「WANは遅い」ものとして、WANにはあまりデータを流さないようにシステムの設計をしましょうと言うことで、拠点ごとにサーバを分散配置するケースが一般的でした。
でも、サーバを分散配置することによって、そのサーバを管理する管理者が必要になります。管理者の人件費はバカにならないぐらい高くなるでしょう。それに、分散することによってサーバのハードウェア自体も多く必要になりますし、セキュリティも分散しているサーバ単位で考えていかなくてはいけません。

これをIP-VPNや広域イーサネットを利用することによって、システムの構成を一変させます。
IP-VPNや広域イーサネットでは、フレームリレーと同等のコストで、拠点間がフルメッシュで接続され、なおかつ利用できる帯域幅を数倍に向上させることができます。そのため、「WANは遅いもの」という常識がなくなります。

以前は、「WANは遅い」からWANにデータを流さないようにするために、サーバを分散配置していたわけです。でも、そんな必要がなくなります。管理の効率を考えると、
サーバを集中して一括で管理しようという考え方に変わってきています。
サーバをサーバファームに集中配置することによって、サーバ管理者の管理負荷が大きく減少します。セキュリティの対策もサーバファーム内で統一したポリシーを適用しやすくなります。また、必要ならば集中した部分をそのまま、一括してアウトソーシングに切り出すことも簡単に行うことができるようになるわけですね。

ちょうどP79の図2に既存のシステムとIP-VPNや広域イーサネットを使ったシステムとを比較しています。

※でも、この図の中はちょっとひっかかります・・・インターネットVPNを入れているけど、個人的にはIP-VPN、広域イーサネットとインターネットVPNを同列に考えるのは抵抗があります。一番大きな理由は、インターネットではSLA(Service Level Agreement)の制御をほとんどできないからですが・・・信頼性の問題もあるし・・・


この特集の中には、NTTコミュニケーションズ、明治生命、明治製菓、石川島播磨重工業、日本ユニシス、TOYOTA、RICHOなどの構築例が簡単にですが、載せられていて、新しい形のシステムのメリットを確認できると思います。

読者の中のネットワークエンジニアの方々は、これからこの特集で紹介されているような案件に携わっていくことがとても多くなると思います。とても参考になる特集なので、ぜひみておくことをオススメします。
直接ネットワークをさわらないエンジニアの方も、新しい形のシステムを理解するために読んでおくといいと思います。


※余談※
IP-VPNと広域イーサネットどっちがいいのかな?ってよく思うのですが、
個人的にはIP-VPNの方が好きです。IP-VPNでは、ルーティングの設定がめちゃめちゃ簡単になるので。スタティックかBGPしか使えないことが多いのですが、スタティックでデフォルトルートを設定してあげれば、それで終わりです。
もしも、BGPを使うにしても、ISPの方が設定するような複雑なことをする必要もなく、BGPの設定もとてもシンプルです。昔は広域イーサネットの方が速くて好きだったんですけどねぇ(笑)。


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