日経コミュニケーション 2006.3.1 『オープンソースPBX、Asteriskの衝撃 P52~59』 by Gene

「Asterisk」という言葉を目にすることが最近多くなってきました。「Asterisk」
とはオープンソースのIP-PBXソフトウェアです。PBXのソフトがオープンソー
スで作られるなんて、最初聞いたとき、すごく驚きました。今回レビューのネ
タに取り上げたのは、オープンソースIP-PBXの「Asterisk」が企業ネットワー
クに与えるインパクトをまとめている記事です。

まず、「Asterisk」の特徴を4点挙げます。

特徴1:オープンソースである
特徴2:フル機能のPBXである
特徴3:さまざまなプロトコル、コーデックに対応する
特徴4:アナログ電話網と接続できる

まず、オープンソースであるといことは、自分で機能追加や修正が可能です。
また自分だけでなく、世界中の技術者が自発的に機能を強化した恩恵を受ける
こともできます。
オープンソースで無償だからといって、既存のPBXに機能的に見劣りはしませ
ん。転送や保留などの内線電話機能のみならず、ボイスメール、音声自動応答、
電話会議など商用PBXと同等の機能を備えています。
また、SIPだけでなくH.323やSCCPなどのさまざまなプロトコルに対応でき、柔
軟に新しい規格にも対応できるようになっています。
さらに、アナログ電話網と接続するボードを利用すれば、アナログ電話でもAsterisk
のアプリケーションの利用が可能です。

以上のような特徴をそなえたオープンソースPBX「Asterisk」。企業でもどん
どん導入されている様子が伝えられています。日本でも、Asteriskを組み込ん
だ超小型IP-PBXが開発されています。なんと価格は5万円台。IP電話を導入し
たいけど、導入コストが・・・なんて躊躇していた中小企業でもこぞってIP電
話の導入に踏み切れるぐらいの価格破壊力です。
また、Asteriskを使ったASP(Application Service Provider)を展開している
企業もでてくるなど、どんどん広がりを見せているのが現状のようです。
「Asterisk」はAPIも公開しているので、ほかのアプリケーションやシステム
との連携を非常に簡単に行うことができるのも特徴です。たとえば、グループ
ウェアに電話の発信機能をつけることも簡単にできるようです。
こういう形で、Asteriskの広がりがみえ始めてくると、あとは、その流れは加
速していくばかりのような気がします。たくさんのユーザが導入し、それに伴
って、Asterisk自体も進化し、より多くのユーザが導入する・・・という好循
環のスパイラルが発生しそうです。「Asterisk」はWeb2.0的なIP-PBXソフトウ
ェアといえますね。

ただし、日本のPBXの独自仕様のため、完全に既存のPBXの機能を再現すること
までは難しいという問題点があります。また、IP電話機の仕様も公開されてい
ない部分があるのも難しい点ですね。この辺は、いまのIP-PBX、IP電話機ベン
ダの今後の意識次第です。それは、記事の最後の「Asterisk」開発者のマーク・
スペンサー氏の言葉に表れています。

「AsteriskはPBXメーカーにとっては敵であるが、同時に見方でもある。Asterisk
をその会社の製品と組み合わせて、補完的にも使えるからだ」

と。

PBXメーカーにとっては、Asteriskに徐々にシェアを奪われてしまうよりも、
逆にAsteriskを利用して、より充実した製品、サービスの提供を考えていく分
岐点にあると思います。

この記事は、「Asterisk」について、その特徴と現状についてとてもよくまと
まっています。現在、あるいは近い将来にIP電話の導入を考えている企業の方
はひとつの選択肢として「Asterisk」を知るために、ぜひ参考にしていただく
といいでしょう。

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