Configuring GLBP (1回目)

はじめに

前回はVRRPをお勉強しましたので、ゲートウェイの冗長化プロトコルという流
れで、今回はGLBPをお勉強したいと思います。

GLBPは比較的新しいプロトコルで、HSRPやVRRPと同様にゲートウェイを冗長化
するプロトコルです。GLBPはGateway Load Balance Protocolという名前の略
で、その名のとおり、Load Balanceの機能を標準的に備えています。

HSRPは基本的に1台のActiveルータのみが処理を行い、Load Balanceを行う場
合にはMHSRPと言われるやり方を使う必要があります。つまり、HSRPを単体で
動作させている場合はLoad Balanceできません。

GLBP Overveiw

GLBPは複数のルータを1つの仮想ゲートウェイのように見せることができるプ
ロトコルです。Ethernet系のLANで機能します。GLBPはHSRPやVRRPとほぼ同じ
ような動作をしますが大きく異なるのはLoad Balanceの動作です。

HSRPやVRRPは、Load Balanceを行うために複数の仮想アドレスを使用し、クラ
イアントPCに複数の仮想アドレスを均等に割り当てることで実現します。この
場合、異なる仮想アドレスをクライアントPCに割り当てる必要があるため、ネ
ットワーク管理者の負荷に繋がる場合があります。

GLBPの場合、Load Balanceを行う際も仮想アドレスはひとつだけですので、ネ
ットワーク管理者はどのクライアントPCにどの仮想アドレスを割り当てるか、
といったようなことを全く気にする必要がありません。

GLBPは、Helloパケットのあて先アドレスに224.0.0.13を使用します。プロト
コルはUDPでポート番号はあて先も送信元も3222番です。

GLBP Active Virtual Gateway

GLBPにもHSRPやVRRPと同様にグループの概念があります。GLBPのあるグループ
では、グループに参加しているルータの中から1台だけActive Virtual Gateway(AVG)
を選出します。AVGに選出されなかったほかのルータはBackup AVGとなり、AVG
がFailするとその役割を引き継ぎます。

AVGの役割には以下の2つがあります。
-グループ内のルータに仮想MACアドレスを割り当てます。
-仮想アドレスに対するARP要求に応答します。

まず1つめの役割から見ていきましょう。
AVGはグループ内のルータに、それぞれ異なった仮想MACアドレスを割り当てま
す。AVGから仮想MACアドレスが割り当てたルータはActive Virtual Forwarder(AVF)
と呼ばれます。AVFは自分に割り当てられた仮想MACアドレスあてのフレームを
処理します。

次に2つめの役割です。
AVGは、クライアントPCからの仮想アドレスに対するARP要求に答えます。ARP
応答を返すとき、クライアントPCに教えるMACアドレスは自分の物理MACではな
く、AVFに割り当てた仮想MACアドレスです。

AVGはクライアントPCに対して異なるAVFの仮想MACアドレスを通知することで、
個々のクライアントPCが異なるAVFを使用することになり、Load Balanceを実
現しています。

ちなみにAVGもAVFとして動作します。

GLBP Virtual Mac Address Assignment

1つのグループ内で割り当てられる仮想MACアドレスの上限値は4つまでです。
グループ内のAVGではないルータは、AVGが出すHello messageを受け取ると、
仮想MACアドレスを割り当てるようにAVGに対して要求を出します。

要求を受け取ったAVGは、仮想MACアドレスを順次割り当てます。仮想MACアド
レスを割り当てられたAVFをPrimary AVFとも言ったりします。AVFで使用され
ている仮想MACアドレスは、AVFが出すhello messageに含まれます。

GLBP Virtual Gateway Redundancy

AVGの冗長化についてはHSRPと同じです。あるルータがAVGになって他のルータ
がStandby状態になります。その他のルータはListen状態になります。

AVGのルータがFailすると、StandbyのルータがAVGに昇格し、Listen状態のル
ータがStandbyに昇格します。

GLBP Virtual Forwarder Redundancy

AVFの冗長化もAVGとほぼ同じです。仮想MACアドレスを割り当てられたAVFは
Primary AVFとなり、仮想MACアドレスを割り当てられなかったルータはStandby
となります。

AVFがFailすると、AVGはFailしたAVFの仮想MACアドレスあてのフレームを他の
AVFにリダイレクトします。

GLBP Gateway Priority

PriorityはAVGになるルータを決めたり、AVGがFailしたときにどのルータがAVG
に昇格するかを決めます。Priorityは1から255までの値をglbp priorityコマ
ンドで設定できます。

Standby状態のルータが複数あって、それぞれのルータでPriorityが同一の場
合、設定されているIPアドレスが大きいほうがAVGとして動作します。

デフォルトでは、GLBPのpreempt動作は無効になっています。preempt動作を有
効にするにはglbp preemptコマンドを使用します。

GLBP Gateway Weighting and Tracking

GLBPはグループ内のルータの処理能力の違いを、重み付けで表現することがで
きます。また、この重みが一定の値を下回るとパケット処理をしないようにし
たり、重みが一定の値に戻ると再びパケット処理を行えるようにする、といっ
たことができるようになります。

これまでの説明は漠然としていてなかなかイメージしにくいですね。次回から
設定を見ていきます

By 『Overseas and Beyond』 Koichi

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