はじめてのLAN構築講座 その11

NASの選択のポイント

NASを導入すると、家庭内LANは非常に使いやすくなります。現在、さまざまな
NASの製品があります。NASを選ぶに当たってのポイントは、一番は

「容量」



でしょう。

あとからUSBの外付けハードディスクを追加することもできますが、元々のハ
ードディスクと外付けハードディスクが別々のボリュームになってしまい、使
い勝手が悪くなります。
「こんなに使い切らない」と思っていても、容量はあればあるほどいいです。
特に、パソコン自体のハードディスクが大容量化しています。パソコンのバッ
クアップをNASに取るなら、NASの容量はできるだけ多いに越したことはありま
せん。ハードディスクの値段がずいぶん下がってきて、それにともなってNAS
の値段も下がってきています。すくなくとも1Tバイト、余裕があれば2Tバイト
の容量を持つNASがオススメです。

大容量のNASを導入して、音楽/動画や仕事のドキュメント、パソコンのバック
アップなどを全部NASに保存しておくと、心配なのがNASのハードディスクの故
障です。NASのハードディスクが故障すると、データがすべてダメになってし
まいます。ハードディスクが故障しても、データを守れるように

「RAID 5」

の機能を持つNASを選びましょう。

RAID 5の機能を持つNASはたいてい4台のハードディスクを内蔵しています。4
台のハードディスクのうち1台を障害時の復旧のためのパリティ用に利用しま
す。実際に使える容量は、3/4になってしまいます。たとえば、2Tバイトの容
量であれば、実際に使えるのは1.5Tバイトになります。容量が減りますが、ハ
ードディスクが1台故障してもデータを保護することができます。1台故障中で
もNASを利用し続けることはできますが、性能が低下します。故障した1台のハ
ードディスクを取り替えれば、また元のように利用できるようになります。
一度に複数のハードディスクが故障すると、もうどうしようもないのですが、
一度に複数のハードディスクが故障する可能性はかなり小さいはずです。交換
用のハードディスクがちょっと高めなのが、玉に瑕。

以上の2点、すなわち


  • 容量
  • RAID 5

がNAS選択のポイントだと考えています。

あと、あった方がいいなぁという機能は、「DLNAサーバ」ですね。今売ってい
るNASはたいていDLNAサーバ機能を持っています。デジタルテレビやDVD/BD/HDD
レコーダやPS3など、DLNAクライアント機能を持つ家電、ゲーム機が増えてき
ているので、PCだけでなく家電やPS3でNAS上のコンテンツを楽しむことができ
ます。また、LANのインタフェースも今売っているNASはたいていギガビットイ
ーサネットになっているはずです。

オススメのNAS製品

容量とRAID 5の機能を備えたNAS製品をいくつかピックアップします。

I-O Data
LANDISK Home(HDL4-Gシリーズ)
http://www.iodata.jp/product/hdd/lanhdd/hdl4-g/index.htm

Geneは、この製品シリーズの2TBモデルを使っています。ファンレスですごく
コンパクトです。リビングにおいていても違和感がありません。ちょっと熱く
なります。

LANDISK Tera (HDL-GTRシリーズ)
http://www.iodata.jp/product/hdd/lanhdd/hdl-gtr/index.htm

どちらかというと家庭用というよりもSOHO用です。より高い信頼性やAESによ
る暗号化などのセキュリティ機能が充実しています。

※バッファローからもたくさん製品が出ていますが、バッファロー製品はオス
スメしません。過去にバッファローのNASを使っていましたが、ちょっとし
たことでファームウェアが壊れました。