日経NETWORK 2005.9 『製品研究室 ネットワーク・カメラ』 by BOSE

ネットワークカメラとは、撮影した動画をネットワーク経由でリアルタイムに配信できるものです。PCに接続して使う通常のUSBカメラとは異なり、カメラ自体がWEBサーバの機能を持っているので、撮影した動画を、ネットワークにリアルタイムに動画配信ができてしまうのが大きな特徴です。

自宅や店舗のセキュリティ対策として導入される例が多く、最近では保育園や学校などの監視にも利用されているようです。不審者の侵入を監視できるのはもちろんですが、WEBサーバの機能も備えているため、インターネットで父母がカメラの映像をリアルタイムでチェックできるようにしているところもあるようです。

実は僕自身も、こういった製品に以前から興味がありました。ピッキング被害などをニュースで見るたび、空き巣などの犯罪に対する不安を感じていたからです。
過去にも自宅においてあった自転車が盗まれたことや、最近では玄関先の新聞が頻繁に盗まれたり、郵便物が盗まれるということさえありました。

そんなことがあるたびに、
「将来自分の家をもったら、かならず監視カメラをつけよう」
と思ったものです。
それでなくとも、警備会社が個人向けに安価なサービスを打ち出したり、世の中の防犯に対する意識は確実に高まっていますね。

と、あまり前向きな理由ではありませんが、ネットワークカメラは以前から気になっていました。

この記事では、ネットワークカメラの基本的な機能、基本的なインターネットへの公開方法、製品比較が載っています。導入を考えている人にとってはかなり参考になるはずです。

選択のポイントとしては、機能的には以下の5つがあるようです。

  1. 無線LANへの対応
  2. パン/チルト機能
  3. 撮像素子の種類
  4. 動画データの圧縮方式
  5. 動体検知機能の有無と方式

1.無線LANへの対応
やっぱり無線LAN対応が便利です。
カメラなので、高い場所に設置することもあるだろうし配線は楽なほうがいいでしょう。とはいえ、やっぱり電源ケーブルだけは無くしようがありません。PoE(LANケーブルを通じて給電する技術)に対応したとしても、今度はLANケーブルが必要になってしまいます。無線で給電までできる技術ができたらものすごい便利だろうな。さすがにそんなことは無理なのかな?

2.パン/チルト機能
これは、カメラの向きを上下左右に操作できる機能です。Webブラウザから遠隔で部屋を見渡すことなどできます。低価格帯なものでも結構対応しているようですね。

3.撮像素子の種類
留守中の自宅監視などに使用するなら、電気を消した部屋の状態でも撮影できるよう、カメラの感度が重要になるでしょう。
感度を比較するときには、「最低撮影可能照度」という値に注目すればよいそうです。この値が小さければ小さいほど暗さに強いらしく、例えば松下電器のBL-C31という製品は最低撮影可能照度が1ルクスという値で、これは日が暮れても豆電球の明かりで撮影できる程度だそうです。個人的にはここは重要なポイントかな、と思います。

Panasonic BL-C31 ホームネットワークカメラ
Panasonic BL-C31 ホームネットワークカメラ

4.動画データの圧縮方式
「Motion JPEG」と「MPEG4」があり、MPEG4のほうが動画はスムーズに再生できます。ただし、監視用途で使うのであれば、別にスムーズさにこだわる必要は無いと思います。そのせいか、現状ではMPEG4対応機器というのは少ないようです。

5.動体検知機能の有無と方式
こんな機能があるとは驚きました。この機能は画面内で何らかの動きを検知すると、その前後の映像を自動的に保存したり、FTPサーバにアップしたりする機能のことです。動きを検知する方法としては、単純な画面の差分をチェックするものから、赤外線で体温を検知すると反応するというものまであります。事前に登録したアドレスにメールを飛ばすこともできます。

すごいことができるもんだと驚きました。

夜間の嫌がらせに悩まされる人が、夜中じゅう張り込んで犯人を捕まえたなどという話を時々TVで見かけますが、ネットワークカメラがあればその必要もなさそうです。メールと連動させるっていうのも、ネットワークならではですね。

全体を通して、ネットワークカメラとは予想以上に機能が豊富なことに驚きました。それに、この手の製品は見るたびに値段が下がっているように思います。実際に低価格帯の製品は近年値下がりが激しいらしく、3年ほど前の相場は5-8万円ほどだったものが、今では2-4万円程度。1万円台のものもあるようです。

「幼稚園の様子をインターネットでリアルタイムに動画を配信します!」

なんて見ると、すごいことをやってるように思えたのですが、ネットワークカメラを使えばとても簡単に実現してしまうんですね。インターネットに公開するためのダイナミックDNSの仕組みだけはちょっと専門的かもしれませんが。

本当は防犯用途だけでなく、こういったビジネスの付加価値やサービス向上面での用途で利用したいものです。

by BOSE
自己投資のための読書 

※BOSEさん、ありがとうございます。防犯上もこれからネットワークカメラっ て普及しそうですね。価格もずいぶんと安くなってきて、手軽に導入できそう。ぼくも記事を読んでみます。(Gene)

日経NETWORKの詳細、購読申し込みはこちら↓

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA