日経NETWORK 2003.09 『特集2 QoSの仕組み P72~P85』

日経NETWORKでQoSを本格的に解説するのは、おそらく今回が最初だと思います。日経NETWORKはもう3年ぐらい読んでいるのですが、毎年、特集がグルっと回っていくような気がしていました・・・そんなときに、QoSの特集があったので、最初に見出しを見たときにとても新鮮に感じましたね。

最近のネットワークでは、単にデータをあるポイントから他のポイントへ転送するだけでは足りなくなってきてしまいました。単純なデータ転送とそのデータをもっとかしこく取り扱う付加機能が求められるようになってきたわけです。その付加機能のひとつとしてQoS(Quality of Service)があります。

QoSは転送するデータの種類によって、早くデータを転送したり、遅くデータを転送したりして、通信品質を制御する仕組みです。たとえば、流行のIP電話のデータは、リアルタイムに転送する必要があります。リアルタイムに転送できなければ、音声が途切れてしまって会話にならなくなってしまいます。
それに対して、FTPによるファイル転送はスピードは遅くても問題はないです。こういったアプリケーションごとにそれぞれ通信品質を変えていく必要があります。IP電話のデータはFTPよりも早く流すような制御が必要なわけです。

今回の特集では、QoSの必要性からどのように通信品質を制御するのかまでわかりやすく解説されています。

けっこう、内容が深くて riority Queuing(PQ)、Custome Queuing(CQ)、CBWFQ(Class Based Weighted Fair Queuing)、WRED(Weighted Random Early Detection)まで載っていました。ちょっとびっくりですね。ここに書かれているぐらいのQoSのことがわかっていれば、十分なレベルでしょう。もっと詳しい内容は、

「IP QoS設定ガイド」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797318813/networkstudy-22

などを読むといいのですが、この本は、けっこう難しいです。この本を読む前に今回の特集を読んでおくと理解度が高まると思います。

ADSLをはじめとしたブロードバンド回線が普及してきたいま、各ISPは付加価値を高めるためにIP電話サービスを始めています。IP電話サービスを使うために、家庭のルータでもQoSが必要になってくることがあるかもしれませんね。

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