ルーティングテーブルの解釈

ルーティングテーブルの例

ルーティングテーブルの解釈をする上で、次のルーティングテーブルを例として取り上げます。

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Cisco1#show ip route
Codes: C - connected, S - static, I - IGRP, R - RIP, M - mobile, B - BGP
D - EIGRP, EX - EIGRP external, O - OSPF, IA - OSPF inter area
N1 - OSPF NSSA external type 1, N2 - OSPF NSSA external type 2
E1 - OSPF external type 1, E2 - OSPF external type 2, E - EGP
i - IS-IS, L1 - IS-IS level-1, L2 - IS-IS level-2, ia - IS-IS inter area
* - candidate default, U - per-user static route, o - ODR
P - periodic downloaded static route
Gateway of last resort is not set
R    200.1.1.0/24 [120/1] via 172.16.1.20, 00:00:17, FastEthernet0/0
172.16.0.0/24 is subnetted, 5 subnets
R       172.16.4.0 [120/1] via 172.16.1.20, 00:00:17, FastEthernet0/0
R       172.16.5.0 [120/1] via 172.16.3.10, 00:00:03, FastEthernet0/1
S       172.16.6.0 [1/0] via 172.16.2.30
C       172.16.1.0 is directly connected, FastEthernet0/0
C       172.16.2.0 is directly connected, Serial0/0
C       172.16.3.0 is directly connected, FastEthernet0/1
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ルーティングテーブルの解釈(直接接続のネットワーク)

Cisco1が認識しているネットワークアドレスは、次の7つです。

  • 200.1.1.0/24
  • 172.16.4.0/24
  • 172.16.5.0/24
  • 172.16.6.0/24
  • 172.16.1.0/24
  • 172.16.2.0/24
  • 172.16.3.0/24

ルート情報で最も基本的なものは直接接続のネットワークのルート情報です。Ciscoルータのルーティングテーブルでは先頭に「C」と付けられているルート情報が直接接続のルート情報です。ルーティングテーブルを見ると、Cisco1ルータには、

  • 172.16.1.0/24
  • 172.16.2.0/24
  • 172.16.3.0/24

の3つのネットワークが直接接続されていることがわかります。ルーティングテーブルの出力と、直接接続のネットワークの様子を対応づけると、次の図のようになります。

routing_table01.jpg
図 直接接続のネットワーク

ルーティングテーブルの解釈(リモートネットワーク)

直接接続以外の4つのネットワークは、Cisco1には直接接続されておらずパケットをルーティングするときにはネクストホップのルータへ転送します。直接接続されていないネットワークを総称して「リモートネットワーク」と呼びます。
Cisco1ルータにネクストホップとして直接接続されているルータは、ネクストホップアドレスから次の3つです。

  • 172.16.1.20
  • 172.16.2.30
  • 172.16.3.10

routing_table02.jpg
図 ネクストホップルータ

そして、ネクストホップのルータの先にはそれぞれ次のようにリモートネットワークが接続されていることがわかります。

・172.16.1.20
200.1.1.0/24
172.16.4.0/24
・172.16.2.30
172.16.6.0/24
・172.16.3.10
172.16.5.0/24

この様子を図にすると、下記のようになります。

routing_table03.jpg
図 リモートネットワークの接続

ただし、リモートネットワークの接続の詳細は、はっきりとはわかりません。ネクストホップのルータに、直接リモートネットワークが接続されているとは限らないからです。ネクストホップルータからさらに別のルータを経由して、リモートネットワークが接続されていることもあります。
そして、ネクストホップから先がどのように接続されているかを判断する手がかりとして、メトリックがあります。200.1.1.0/24、172.16.4.0/24、172.16.5.0/24の3つのルート情報は、RIPで学習していてメトリックが「1」です。RIPでは、経由するルータの台数をメトリックとして考えています。Cisco1から200.1.1.0/24、172.16.4.0/24、172.16.5.0/24の3つのネットワークは、ルータを1台経由して到達できることになります。つまり、ネクストホップルータに直接接続されているネットワークであることがわかります。

しかし、メトリックによっていつもネクストホップルータの先のネットワーク構成がわかるとは限りません。また、172.16.6.0/24のルート情報はスタティックルートでルーティングテーブルに登録されています。スタティックルートにはメトリックの情報がないので、ネクストホップルータから先のネットワーク構成の詳細は不明です。

routing_table04.jpg
図 メトリックからリモートネットワークの接続を判断

ここまで見てきたように、ルーティングテーブルには各ルータから見た、

  • 直接接続のネットワーク
  • ネクストホップルータ
  • リモートネットワーク

の情報がまとめられています。

ルータごとにルーティングテーブルによって、ネットワーク構成を把握しています。ルーティングテーブルを見れば各ルータを起点として直接接続のネットワークとネクストホップルータがどのように接続されているかがわかります。また、リモートネットワークがネクストホップルータを介して、どの程度離れているか(メトリック)がわかります。しかしながら、ネクストホップルータから先のネットワーク構成の詳細は不明です。

このようなルーティングテーブルを基にして、IPパケットを目的のネットワークへルーティングします。ルーティングテーブルにルート情報が登録されていることがルーティングを行うための大前提です。ルータが知らないネットワークにパケットをルーティングすることはできません。