CCIEへの道 その2 CCIEの試験概要
目次
CCIEになるためのステップ
CCIEの認定を取得するためには、2つの試験に合格しなければいけません。
- CCIE Written Exam (筆記試験)
- CCIE Lab Exam (ラボ試験)
これは、Routing & Switchingに限らずどのトラックでも同じです。
筆記試験は大学入試のセンター試験みたいなものです。で、ラボ試験は大学入
試の二次試験ですね。一部の国立大学はセンター試験の点数は足きりだけに使
って、二次試験には関係ありません。(今もそうですよね、たぶん)
同じように筆記試験の点数はラボ試験の点数には関係ありません。筆記試験で
満点を取ってもラボ試験の点数が加算されることはありません。筆記試験は、
あくまでもラボ試験を受験するための資格を得る位置づけです。
筆記試験、ラボ試験に合格すると晴れてCCIEとなりCCIE番号をもらえます。そ
の後、2年ごとに更新が必要です。CCIEの更新は、筆記試験にふたたび合格す
ればいいです。その場合、どのトラックでもかまいません。
CCIE Routing & Switching 筆記試験
CCIE Routing & Switchingの筆記試験の試験範囲は、CiscoのWebサイトに載せ
られているBlueprintで確認できます。
Blueprintの試験範囲を下に挙げます。
・General Networking Theory
主にルーティングについて、プロトコルに依存しない仕組みや動作について
の範囲です。
・Bridging and LAN Switching
VLAN、スパニングツリー、イーサネットなどCatalystスイッチでの機能につ
いての範囲です。
・IP
アドレッシングやIPネットワーク上のアプリケーションプロトコルについて
の範囲です。
・IP Routing
OSPF、RIP、EIGRP、BGPといったルーティングプロトコルについての範囲です。
・QoS
QoSの仕組みやCiscoルータでのQoSの設定・検証についての範囲です。
・WAN
ほぼフレームリレーについての範囲です。CCIEは未だにフレームリレーが大
活躍
・Multicast
マルチキャストルーティングについての内容がメインです。RPの冗長化など
も必要です。
・Security
アクセスリストやCBACなどルータで利用できるセキュリティ機能についての
範囲です。
・MPLS
ラベルをベースにしてパケットを転送するラベルスイッチング技術がメイン
です。VPNやTEはそんなに必要ないようです。
・IPv6
IPv6のアドレッシング、機能、ルーティングについての範囲です。
と、全部で10という幅広い試験範囲から出題されます。
筆記試験は、普通のCisco試験と同じくPCベースでの試験です。問題は選択式
です。シミュレーション問題はないです。選択式といっても、非常に細かいレ
ベルまで知らないとなかなかすんなりと正解を選べないのが厳しいところ。
ただ、普通のCisco試験と違って「戻れます」。ちょっと自信がない問題があ
ったら、チェックをつけてあとから考えることもできます。
問題数は全100問。合格点は70点です。
試験費用は去年値上がりして\39,690です。高いですね。プレステ3が買えてし
まうぐらいの値段です。
筆記試験の対策は机上レベルだけで何とかなります。対策本としては、Cisco Press
の本があります。
「CCIE Routing and Switching Exam Certification Guide (Exam Certification Guide)」
英語で約1000ページです。これだけでは足りません。あとは、Ciscoのマニュア
ルを使って勉強するといいです。
「Cisco Connection Documentation」
範囲がとても広くて、試験問題も重箱のスミをつつくような問題が多いのです
が、所詮はPCベースの選択式の試験です。ラボ試験に比べれば、はるかに簡単
で、しっかりと対策すればさくっと合格できます。