結局、4時までブラジルGPの中継見てしまいました。
スタート直前の急な雨で、スタートディレイ。各車スタンダードレインタイヤに履き替えてのスタートでした。めちゃめちゃガソリン軽そうだったマッサにとっては、ラッキー。雨も止んで、ドライになりそうだったから、ドライタイヤ交への換のタイミングで燃料戦略が柔軟にとれるようになりました。
1回目のタイヤ交換でマッサはトップ維持。ベッテル、アロンソが2位、3位。ハミルトンがちょっと順位を落として、ハミルトンの前にはフィジケラが立ちはだかっていました。グッジョブ、フィジコ。まぁ、ドライになりつつある路面でフォースインディアがマクラーレンに対抗できるわけもなく、抜かれてしまいますが展開的にはマッサ・フェラーリに追い風でした。
でも、そんなに甘くない。中盤から終盤にかけてハミルトンはチャンピオンをとれる4位まであげてきて、淡々とした展開に。あ~ぁ、やっぱりダメかぁと思って、半分寝てました。
ところが、レース終了直前に急に雨が!レインタイヤに履き替える上位陣とドライタイヤのままで残ったトヨタ・グロック。ベッテルがハミルトンをパスして、ファイナルラップの順位がマッサ、アロンソ、ライコネン、グロック、ベッテル、ハミルトン!このままいけば、マッサがチャンピオン!
「ベッテル、がんばれ!抜かれるな!」
ハミルトンがなんどかしかけても、ベッテルは上手い。抜かせません。ちょっとクビサもハミルトン邪魔してた?
マッサがトップでチェッカーを受けて、「よしよし、マッサがチャンピオンだぁ!」と思ったら、グロックが抜かれてるし。結局、マッサ、アロンソ、ライコネン、ベッテル、ハミルトン、グロックでハミルトンがチャンピオンに。グロックもうちょっと粘ってよと思いましたが、かなり雨がきつくなってきたので、仕方ないといえば仕方ない。
川井さんが言ってたようにあと10秒雨が降るのが遅かったら、グロックが残っていてマッサがチャンピオンだった可能性が高いきわどいレースでした。
チャンピオンシップの結果は残念だったけど、マッサは母国GPでチャンピオンのプレッシャーがかかっている中、最高のレースができました。目に涙をたたえながらも、「できることは全部やったさ」という表情がとてもすがすがしくてかっこよかったです。
2006年にシューマッハのチームメイトとしてフェラーリで走るようになりました。マッサは速いときは速いけど、トップを走っていてもいつミスをするかと冷や冷やしてしまうような感じでした。今年の2戦目ぐらいまではそんな感じがまだしていたんですが、今年を通じて驚くほど成長したなぁと思いました。マッサ自身のミスもあったし、チームのミスもあったけど、「速くて強い」ドライバーになりました。
来年は、まさか今年みたいなピットミス連発はさすがにないと信じたい。ライコネンもオフのテストでかなり走り込みするらしいので、ライコネンにあったセットアップを見つけられるようになるでしょう。そして、マッサは今年の経験でレベルアップしているはず。フェラーリのダブルタイトル奪還に向けて、来年が楽しみです。マッサとライコネンで激しいバトルがありそうですが、仲良くやって欲しいです。
でも、そう簡単にはいかないでしょうね。マクラーレンだけじゃなくて、ルノーが不気味。やっぱりアロンソはすごいドライバーです。かつてのシューマッハのようにコースで速くて強いだけじゃなくて、チームを引っ張る力も持っているドライバーです。開幕戦でボロボロだったルノーが、ここまで競争力を取り戻しているのは、アロンソの力が大きいからでしょう。まだ正式発表はないものの、2009年のアロンソ・ルノーは手強いライバルになりそうです。
ベッテルもレッドブルに移って、また速さに磨きをかけて、1勝か2勝ぐらいするかも。そして、後半戦失速したBMWですが、来年への開発を強化しているだろうから2009年に照準をあてたBMWのマシンを駆るクビサも手強いライバルです。
2009年はかつて、シューマッハ、マンセル、セナ、プロストが同時期に走っていた1990年前半のように、いろんなドライバーがしのぎをけずる戦国時代のようになりそうです。