平成16年度テクニカルエンジニア(ネットワーク)午後Ⅰ 問1設問4解答と解説
目次
解答
(1) 同一のフレームが2つの経路を経由しGSに到達した(24字)
(2) GSへのフレームが専用線経由で送られないよう、ブリッジのフィルタリングを設定する(40字)
解説
(1)
GSがPCからの「二重受付」を示すメッセージを表示していたこと、本社と工場の間には、IP-VPNと専用線の2つのネットワークが物理的に存在していたこと、また「フレーム」と「経路」の二つの字句を用いて解答することなど、ヒントが盛りだくさんですよね。同一のフレームが2つの経路を経由してGSに到達したために、二重受付のメッセージが発生していると、容易に想像できると思います。
では実際にR社が予定していた通信の切り替え作業を整理してみましょう。
切り替え後の業務システムはIP-VPNのみを経由させたいのですが、何らかの原因でIP-VPN、専用線の両方の経路が使用されてしまいました。
この状態を25字以内で簡潔に記載すると
「同一のフレームが2つの経路を経由してGSに到達した」となります。
(2)
下線①の問題をどうやったら解決できるのかが問われている問題です。ここまでの問題の延長線上で考えられるため、さほど難しくは無いでしょう。下線②を確認してみると、
② 工場のブリッジにおける作業の一つが行われていないことを指摘された。
とあります。工場のブリッジに対しての作業が漏れていたところまでは明記されています。ブリッジに対して行う作業といえば、これまでの問題の流れを考えるとフィルタリングの設定以外には考えられません。つまり、工場のブリッジでフィルタリングの設定が正しく行われていなかったために、二重受付の問題が発生したと考えられます。
二重受付を解消するためには、上の図のとおりブリッジで正しくフィルタリングを設定すればよいわけですが、作業内容と目的を明確に解答する必要があります。ここだけ注意して整理しましょう。
- 作業内容:ブリッジでフィルタリングを設定する
- 目的:工場のPCからGSへの専用線経由の通信を遮断する
よって解答を40字以内でまとめると、
GSへのフレームが専用線経由で送られないようブリッジのフィルタリングを設定する(39字)
となります。
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