平成16年度テクニカルエンジニア(ネットワーク)午後Ⅰ 問2設問1解答と解説

目次

解答

【a】 エコー
【b】 set
【c】 trap
【d】 next
【e】 MIB

解説

【a】はICMP、【b】【c】【d】はSNMPに関する問題です。問われているのはそれぞれのプロトコルで使われる基本的な用語です。まずはプロトコルの特徴を確実に把握しましょう。
ICMPについてe-Wordsで調べてみると

『IPのエラーメッセージや制御メッセージを転送するプロトコル。 TCP/IPで接続されたコンピュータやネットワーク機器間で、互いの状態を確認するために用いられる。ネットワーク診断プログラムpingが使う。』

とあります。
端的にいえばIPパケットが正常に相手に届いたかどうか、届かなかった場合はその原因は何か、というような情報をやり取りするプロトコルです。
ICMPを使用したコマンドとして、pingはおなじみですよね。pingの基本動作は抑えておきましょう。

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クライアントからのエコー要求に対し、サーバ側はエコー応答として、エコー要求と同様の内容のパケットをそのまま送信元に返します。こうしてPCはサーバからのエコー応答を受信することでネットワークの到達性を確認できます。この用語をおさえておけば【a】は「エコー」であると分かります。エコー(echo)とは、日本語でやまびこのことです。「ヤッホー」というエコー要求に対し、「ヤッホー」のエコー応答が戻ってくるかを確認するわけです。

SNMPは、ネットワーク管理プロトコルの定番ですね。SNMPについてもe-Wordsで調べてみました。

『TCP/IPネットワークにおいて、ルータやコンピュータ、端末など、ネットワークに接続された通信機器をネットワーク経由で監視・制御するためのプロトコル。制御の対象となる機器はMIBと呼ばれる管理情報データベースを持っており、管理を行なう機器は対象機器のMIBに基づいて適切な設定を行なう。』

SNMPはマネージャとエージェントで構成されます。マネージャは通常はサーバにインストールされたアプリケーションで、エージェントはルータやスイッチなどのネットワーク機器になります。マネージャがエージェントに対し必要な情報を要求することで、遠隔でネットワーク機器の状態を管理することができます。
具体的に見てみましょう。SNMPの動作は以下の3パタンに分類されます。

①情報の収集
②設定情報の書き換え
③異常事態の通知

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このSNMPの基本動作を抑えてれば、【b】【c】【d】がそれぞれ「set」「trap」「next」であると分かります。

【e】で問われている、「SNMPで管理されるエージェントが持つ情報定義」のことは「MIB」(ミブと読む)といいます。例えば機器のMIBの5番目の情報はホスト名、6番目の情報はルーティングテーブル・・・というようにエージェントの情報は番号に対応付けられています。実際にはMIBはツリー状に分類されていて、情報の種類に合わせて番号も階層化されています。


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