マルチエリアOSPF Ciscoルータでのトータリースタブエリアの設定

※『マルチエリアOSPF Ciscoルータでのスタブエリアの設定』の続きです

エリア1をトータリースタブエリアに

続いて、エリア1をトータリースタブエリアにします。R2から見れば、エリア0の192.168.0.0/24、エリア2の192.168.2.0/27のネットワークアドレスに対するルートは、いずれも必ずR1を経由します。そのため、詳細なルートを持つ必要がないので、エリア1をトータリースタブとしてR2のOSPF LSDB、ルーティングテーブルのサイズを小さくすることができます。
トータリースタブエリアにするために、R1で次のように設定します。

R1(config)#router ospf 100
R1(config-router)#area 1 stub no-summary

R1でトータリースタブエリアの設定をした後、再びFULL状態になってからR2のLSDBとルーティングテーブルを確認します。

R2 show ip ospf database、show ip route ospf
R2#show ip ospf database
OSPF Router with ID (2.2.2.2) (Process ID 100)
Router Link States (Area 1)
Link ID         ADV Router      Age         Seq#       Checksum Link count
1.1.1.1         1.1.1.1         108         0x80000007 0x4AFA   1
2.2.2.2         2.2.2.2         1368        0x80000005 0x467C   2
Net Link States (Area 1)
Link ID         ADV Router      Age         Seq#       Checksum
192.168.1.2     2.2.2.2         1368        0x80000004 0x6671
Summary Net Link States (Area 1)
Link ID         ADV Router      Age         Seq#       Checksum
0.0.0.0         1.1.1.1         111         0x80000002 0x91A7
R2#show ip route ospf
O*IA 0.0.0.0/0 [110/11] via 192.168.1.1, 00:02:02, Ethernet0

トータリースタブに設定すると、R2のLSDBからエリア0、エリア2の中のネットワークを表すLSAタイプ3がなくなります。すべての他のエリアのルートは、デフォルトルートを表すLSAタイプ3に集約されます。そのため、ルーティングテーブルにはOSPFのルートとして「O IA」のコードでデフォルトルートのみが載せられています。

また、トータリースタブの設定をしたR1でのshow ip ospfコマンドは次のようになります。

R1 show ip ospf
R1#sh ip ospf
~省略~
Area 1
Number of interfaces in this area is 1
It is a stub area, no summary LSA in this area
generates stub default route with cost 1
Area has no authentication
SPF algorithm executed 11 times
~省略~

R1でarea 1 stub no-summaryコマンドを設定することで、エリア1にネットワークサマリーLSAを流さないようになっていることが確認できます。

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