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NETWORK WORLD 2006.9 『プロトコル解析で学ぶ!トラブルシューティング術』 by Gene

(2006年08月21日)

今月号から始まった新しい連載です。第1回目は、「LANアナライザの役割とOSI 参照モデルの仕組み」です。

著者の花澤氏が東陽テクニカの方なので、LANアナライザとして、東陽テクニ カが販売している「ClearSight Analyzer」を利用しています。

「ClearSight Analyzer Ver5.0」

ぼく自身は、ClearSight Analyzerは使ったことないのですが、機能を見てみ るとかなり高機能ですね。リアルタイムにアプリケーションフローをシーケン シャルに表示できるラダー表示は便利そうです。今のネットワークでは、非常 にたくさんのアプリケーションフローが発生するので、その解析にとても役に 立ちそうな昨日です。小規模な環境だったら、EtherealなどのフリーのLANア ナライザでも十分だと思いますが、ある程度の規模のネットワークでアプリケ ーションがたくさんあるとこれぐらいの機能を持っているLANアナライザの方 がいいでしょうね。LANアナライザのことは、メインではないのでこれぐらい にしておきます。

花澤氏の

「トラブルシューティングにはOSI参照モデルの理解が欠かせない」

という主張は、ぼくも全く同意しています。OSI参照モデルあるいは、TCP/IP プロトコルスタックの階層構造は抽象的な概念でなかなか理解しにくい面があ ります。資格試験で、階層の名前と特徴を丸暗記して、それであとは忘れてし まっているという人が多いと思います。
でも、OSI参照モデルの階層構造をきちんと理解しておかないと、トラブルシ ューティングはとても難しくなります。とても単純なトラブルだったのに、何 時間もかかってしまうなんてことになりかねません。

ネットワークってホントにシンプルに考えると、

「あるポイント(ホスト)から別のポイント(ホスト)へデータを転送する」

ことです。そして、そのデータをどう処理するかは、階層構造に従ったプロト コルによります。
トラブルシューティングを行うには、まず切り分けが必要です。ネットワーク のどの場所でトラブルが発生しているか、そして、その場所でデータを扱って いるデバイスのどの階層のトラブルであるかをきちんと把握しなければいけま せん。そのためには、OSI参照モデルの階層構造の理解が不可欠なのです。

記事では、OSI参照モデルの復習として簡単な解説が書かれています。「もう、 知っているよ」という方でも一度、読み返しておくと勉強になると思います。

今回はOSI参照モデルの復習がメインで、具体的なトラブルシューティングの 事例は2回目からのようです。トラブルシューティングは下位層からという原 則に基づいて、Ethernet環境でのARPのトラブルについて扱う予定です。

ネットワークは設計して機器を敷設して設定が終わったらそれで終わりじゃな くて、日々の運用を行っていかなければなりません。運用する上で、トラブル シューティングの技術は重要です。ネットワークの運用をする立場にある方に はとてもいい内容の連載になりそうです。ネットワークの設計・構築のみで、 運用には直接携わらない方でも、運用しやすいネットワークを作るために、参 考になると思います。
ぼくも次回以降のこの連載が楽しみです。

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