IPアドレッシングを基本から復習しましょ! その5
クラスレスアドレッシング
さて、クラスの考え方にとらわれないクラスレスアドレッシングですが、実際
にはどんなアドレッシングになるのでしょう???
クラスレスアドレッシングは、クラスフルアドレッシングのネットワークアド
レスとホストアドレスの区切りをずらします。基準は、クラスフルアドレッシ
ングです。と言うわけで、まず、クラスフルアドレッシングのネットワークア
ドレスとホストアドレスの区切り、つまり、サブネットマスクを考えます。
クラスフルアドレッシングのデフォルトのサブネットマスクは、次のようにな
ります。
クラスA-255.0.0.0(/8)
クラスB-255.255.0.0(/16)
クラスA-255.255.255.0(/24)
このクラスごとのデフォルトのサブネットマスクは、「ナチュラルマスク」と
呼ぶこともあります。
クラスレスアドレッシングは、ナチュラルマスクによるネットワークアドレス
とホストアドレスの区切りをずらします。区切りのずらし方が2通りあります。
- サブネッティング
- ルート集約
それぞれ、どのように区切りをずらして、何のために利用するかが異なります。
今回は、概要のみを。
まず、サブネッティングです。
サブネッティングは、ナチュラルマスクを右にずらします。サブネッティング
によって、1つのネットワークアドレスを複数のサブネットに分割することが
できるようになります。
続いて、ルート集約について。
ルート集約は、ナチュラルマスクを左にずらします。ルート集約を行うのは、
複数のネットワークアドレスをひとつのネットワークアドレスにまとめるため
です。ルート集約を行えば、ルータのルーティングテーブルのエントリ数を減
らして、ルータの負荷を小さくすることができます。
次回以降、サブネッティングから詳しく解説します。