NETWORK WORLD 2006.12『プロトコル解析で学ぶ! トラブルシューティング術』 by Gene

TCP/IPのさまざまなプロトコルの仕組みをLANアナライザを使って、パケット
キャプチャをしながら解説し、トラブルシューティングのテクニックを身につ
けましょうという連載です。
今回は、DHCPについてです。

多くの企業のLANや家庭で利用しているPCは、IPアドレスの設定をDHCPによる
自動取得にしていると思います。それだけたくさん利用されていると、トラブ
ルもよく目にするようになるでしょう。

「突然、インターネットにつながらなくなった!」

と思ったら、DHCPサーバからうまくIPアドレスを取得できていなかったってこ
とがよくあります。そんなとき、トラブルを解決するためには、DHCPの仕組み
をきちんと理解しているかどうかが試されます。DHCPの仕組みを知り、DHCPに
関連するトラブルを解決する方法を勉強する上で、とても参考になるのが今回
のNETWORK WORLDの記事です。

DHCPでは、次の4つのステップでDHCPサーバからIPアドレスを貸し出ししても
らいます。

  • DHCP Discover
  • DHCP Offer
  • DHCP Request
  • DHCP Ack

この4つのステップの様子を実際にLANアナライザでキャプチャしたものを使っ
て解説しています。基本的なDHCPの仕組みはぜひ知っておきたいところです。
「ネットワークのおべんきょしませんか?」Webサイトでも、DHCPの仕組みを
解説していますので、ぜひ参考にしてください。

「DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol) その1」
http://www.n-study.com/network/2001/11/dhcpdynamic_hos.html
「DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol) その2」
http://www.n-study.com/network/2001/11/dhcpdynamic_hos_1.html
「DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol) その3」
http://www.n-study.com/network/2001/11/dhcpdynamic_hos_2.html

そして、うまくDHCPサーバと通信ができなかった場合、Windows XPでは「自動
プライベートIPアドレス(APIPA)」の機能によって、「169.254.x.x (xは任意)」
のIPアドレスが使われるようになります。
みなさんも急にインターネットがつながらなくなったり、ファイル共有ができ
なくなったりしたときに、一度ぐらいはこの範囲のアドレスを見たことがある
んじゃないかなと思います。

DHCPでうまくIPアドレスを取得できないときに、「169.254.x.x」のアドレス
が自動的に設定されるということを知っていれば、あわてずさわがず、DHCPサ
ーバを確認して、DHCPサーバまでのネットワーク障害があるかどうか、サーバ
で正常にDHCPサービスが動作しているかを確認して、トラブルを解決すること
ができますね。

また、今回の記事にはDHCP以外にも、パケットのループが発生している状況で
のIPヘッダのTTLの様子と大きなサイズのパケットを転送する場合のフラグメ
ントの様子についても、LANアナライザでキャプチャして、その仕組みを解説
しています。

この辺も、けっこうよく見かけるトラブルです。記事で使っているLANアナラ
イザは、商用で非常に高価なソフトウェアですが、フリーの「Ethereal」でも
十分に確認できるので、興味がある方は、この記事に出ているような構成で、
実際にキャプチャしてみると、とても理解が深まるでしょう。

「Ethereal」
http://www.ethereal.com/

この連載は、欠かさず読むようにしていますが、とても参考になることが多い
いい連載だと思います。まだ読んだことがない方は、ぜひ一度、読んでみてく
ださい。

NETWORK WORLDの詳細、ご購読はこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA