平成14年度テクニカルエンジニア(ネットワーク)午後Ⅰ問4設問1解答と解説

目次

解答

【a】 ドメイン名
【b】 [email protected]
【c】 あて先不明メール
【d】 MMサーバ

解説

まずはお決まりの穴埋め問題です。穴埋め問題は確実にゲットしましょう!!

(a)

空欄は2ヶ所あります。最初の空欄は、

(a)が我が社のものなので・・・

と言っているので、これは個人のアドレスなどを指しているのではなくて、会社が所持するものなんだということが推測できます。
そして、次の空欄では、

送信者アドレスに実在の(a)が使用された大量の迷惑メールが送信されると、配信不能を通知するメールが大量に返されます

とあります。
これは、メールアドレスの偽装によるDoS(Denainal of Service)攻撃のことをいっています。攻撃したいメールサーバのドメイン名を送信者アドレスに使います。この送信者アドレスのユーザIDは適当なものでもいいです。そして、存在しない適当な電子メールアドレスをあて先に指定してどこかのSMTPサーバへそのメールを送ります。
そんなメールを送られたSMTPサーバは当然、メールを中継できないので、配信不能の通知メールが攻撃対象のメールサーバに返されていきます。この負荷が増大してくると、電子メールサーバがダウンしてしまうこともあります。

そして、さらに問題なのが偽装されたドメイン名を所持している企業の信用問題に関わることですね。送りつけられたSMTPサーバはそのドメインから送られていると思うわけです。「変なメールを送り付けやがって、けしからん!」ってことにもなりかねません。

でも、最近では、SMTPサーバは正規のユーザしか使えないように設定されていることがほとんどです。これは、POP before SMTPという機能によって実現されています。SMTPでメールを送信するために、先にPOPによって正規のユーザであるかどうかを認証する方法です。たいていのインターネットサービスプロバイダでこの機能が採用されています。

以上を考えると、空欄(a)に当てはまるのは、「ドメイン名」となります。

(b)
これは、図2の配信不能メッセージのヘッダと図3の元のメッセージのヘッダを見比べてみれば簡単です。

図2 配信不能メッセージ
From [email protected]
To [email protected]

図3 元のメッセージ
From (b)
To [email protected]

配信不能メッセージは、元メッセージの送信者アドレスに対して、「配信できませんでしたよ」ということを通知するためのものですから、

配信不能メッセージのToのアドレス=元のメッセージのFromのアドレス

になっています。
つまり、(b)には「[email protected]」が当てはまることになります。

(c)
迷惑メール対策でよく行われている方法ですね。携帯電話に迷惑メールを送りつける事業者は、特殊なソフトを使ってユーザIDの文字列を機械的に生成して大量のメールを一気に送りつけていきます。
そんな風にして作ったメールアドレスのほとんどは存在しないアドレスなので、大量の配信不能メッセージが出ることになります。そういった大量の配信不能メッセージを受け取ると、SMTPサーバで拒否するように設定することができます。

ですから、(c)に当てはまる言葉は「配信不能」と考えられます。

(d)
問題文に「”旅ガイド”の送信中に減少が出ています・・・」とあるので、旅ガイドの送信に関わる部分に負荷がかかることが原因だと言うことがわかります。旅ガイドの送信を行うのは、MMサーバなので空欄(d)には、「MMサーバ」が当てはまります。

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