平成14年度テクニカルエンジニア(ネットワーク)午後Ⅰ問4

問4 電子メールシステムの運用に関する次の記述を読んで、設問1~4に答えよ。

国内向けの旅行業を営むE社は、旅行ガイドのホームページを開設しており、携帯電話からの利用も可能にしている。ホームページを見た人から会員登録をしてもらい、会員特典として、インターネットから旅行の予約をした場合の割引とメールマガジン”旅ガイド”の定期配信を実施している。登録会員数は、約2,000人である。

E社は、図1に示すように、Webサーバ及びメールマガジン用メールサーバ(以下、MMサーバという)をインターネットに接続している。社内には、社内メールサーバ、業務サーバ及び開発用サーバがある。開発用サーバは、各サーバの予備にもなる。社外と電子メール(以下、メールという)の交換を行う場合、MMサーバが社内メールサーバとインターネットとの中継を行う。



会員への”旅ガイド”の配信は、E社の担当者がメールクライアントソフトウェア(以下、メーラという)を用いて行う。運用手順は、次のとおりである。

〔メールアドレス登録〕
① E社の担当者が、入力された会員登録情報のメールアドレスについて、フォーマットチェックを行う。
② メーラのアドレス帳にメールアドレスを手作業で追加する。

〔メールマガジン配信〕
① E社の担当者が、定期的に”旅ガイド”を作成し、メールの本文にする。
② メーラを起動し、アドレス帳からメールアドレスを複数取り出して【 ア 】に挿入する。メール本文と併せて、MMサーバに直接送信する。これを、全メールアドレスについて繰り返す。

最近、表に示すトラブルが発生した。


E社のシステム部のG君は、上司から、トラブルの再発防止に早急に取り組むよう指示を受けた。G君は、サーバの設置やインターネットの接続を依頼したSI業者の担当者であるH氏を呼んで、相談した。
G君:ケース1のメールアドレスの流出についてですが、二度とミスをしないための対策を立てたいのですが。
H氏:登録会員数が多くなった今では、ミスが起きやすいといえます。対策として、大規模なメール配信を誤りなく、自動化も含めて効率的に運用するために、メール配信用ソフトウェアが必要です。
G君:続いて、ケース2についてですが、図2のF社から送られてきた配信不能の通知メールのメールヘッダを見ると、【 a 】が我が社のものなので、我が社から送られたように見えますが、我が社にabc123なるユーザ名は実在しません。

H氏:この件は、無関係な第三者によるメール送信である旨の説明をホームページなどで周知されることをお勧めします。また、既にF社の協力を得て、F社に送られた元のメールヘッダ(図3)が入手できていますので、メール送信に使われたISPに送信者の追跡を要請することも可能です。


G君: 今回は、業務への大きな支障はなかったのですが、再発が心配です。
H氏: そうですね。実際、送信者アドレスに実在の【 a 】が使用された大量の迷惑メールが送信されると、配信不能を通知するメールが大量に返されます。そのため、該当するメールサーバの負荷が増大して、メールの送受信の大幅な遅延になることもありえます。後日、対策を提案したいと思います。
G君: では、ケース3や4はどうでしょうか。回線には、特に障害がないことを確認しました。
H氏: まず、ケース3についてご説明します。最近、迷惑メールが社会問題になっているので、携帯電話事業者は、インターネットから携帯電話へ大量にメールを送信する者がSMTPで【 c 】を頻発するような場合、それ以降の受信を拒否できるようになっています。ログによれば、御社も【 c 】がかなり多く出ています。この原因として、会員が登録するメールアドレスの入力間違いや、メールアドレス変更時の連絡がないといったことが考えられます。また、ケース4については、社内でのメールの交換に異常がなく、”旅ガイド”の送信中に現象が出ていますので、【 d 】の負荷が高くなったことが原因と思われます。【 d 】の夜間の稼働率は低いので、運用上の工夫をすれば、すぐに対策が実施できると思います。また、可能であれば、システム変更を行い、対策を施すことも考えられます。
G君:ケース3とケース4について、今すぐ運用の見直しを実施したいと思います。

設問1 本文中及び図中の【 a 】~【 d 】に入れる適切な字句を答えよ。

設問2 メールヘッダに関する次の問いに答えよ。
(1) 本文中の【 ア 】、表中の【 イ 】に相当するメールへッダのフィールド名を答えよ。
(2) 図3において、迷惑メールの送信者情報を示すと考えられるメールヘッダのフィールド名を答えよ。また、それから分かる送信ホスト名を答えよ。
(3) 図2中のToフィールドに示されたメールアドレスは、社内メールサーバに存在しないので、エラー処理を行う。このとき、作成されるメールの受信者に用いるべきメールアドレスを答えよ。

設問3 表中のケース3のトラブルヘの対策として、登録会員のメールアドレスの取扱いを見直したい。次の問いに答えよ。
(1) 〔メールアドレス登録〕の①と②の間で行うべき作業を、50字以内で述べよ。
(2) 会員登録時のメールアドレスの入力間違いを減らすためのホームページの工夫を、40字以内で述べよ。

設問4 表中のケース4のトラブルヘの対策に関する次の問いに答えよ。

(1) H氏のいう運用上の工夫を、30字以内で述べよ。

(2) システム変更による対策として有効な方法を、50字以内で述べよ。

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