CCIE Routing & Switching Trouble Shooting 攻略 Part1 TT11 (v4向け)

※ ネットワーク構成は↓よりご覧ください。
http://www.n-study.com/network/2015/05/ccie_routing_switching_trouble_1.html

問題

11.R13からEIGRP AS1とRIPドメインへのルーティングがロードバランスされていません。R13からEIGRP AS1とRIPドメインへのルーティングがロードバランスされるようにしてください。

トラブルの解決

R13
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router eigrp 1
no maximum-paths 1
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R14
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interface Ethernet 0/1
no delay 110
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R13
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router eigrp 1
no maximum-paths 1
variance 2
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トラブルの症状と原因、切り分け

表 トラブルの症状と原因、切り分け(No.11)
CCIE_TS_Part1_21.png

【R13でEIGRPのmaximum-pathsが1になっている】

EIGRPでは、等コストロードバランスが有効化されています。デフォルトで4つの等コストルートをルーティングテーブルに登録してロードバランスできます。しかし、R13では、maximum-pathsが1となっていてロードバランスが無効化されています。R13でmaximum-pathsを2以上にしてロードバランスを有効化します。

R13
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router eigrp 1
no maximum-paths 1
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【R14 E0/1のDLYが増えている】

EIGRPのメトリックは、デフォルトで経路上の最小帯域幅と累積遅延から計算します。R13から見て、R14およびR15を経由するEIGRP AS1ドメインやRIPドメインのネットワークについて、最小帯域幅と累積遅延は同じはずです。ところが、R14のE0/1の遅延がデフォルトから増やされています。そのため、等コストのルートにならずロードバランスできません。R14のE0/1の遅延をデフォルトに戻します。または、R13でvarianceコマンドによって不等コストロードバランスできるようにします。

R14
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interface Ethernet 0/1
no delay 110
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R13
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router eigrp 1
variance 2
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CCIE_TS_Part1_22.png
図 トラブルの症状と原因、切り分け(No.11)