概要

データを正しく転送できないとき、Pingとトレースルートを組み合わせて、問題がある範囲をある程度切り分けることができます。

Pingとトレースルートによるトラブル箇所の切り分け

Pingとトレースルートはエンドツーエンド通信ができるかどうかの確認によく使います。アプリケーションの通信を行うためには、当然ながら、アプリケーションが動作しているホストまでIPパケットを転送できなければいけません。そのためにPingで確認します。

Pingで宛先IPアドレスに対して、通信ができるかを確認します。無事に応答が返ってくればよいのですが、応答が返ってこなければ、宛先までの経路上のどこかに問題があります。

 図 Pingが失敗するとき
図 Pingが失敗するとき

ただし、Pingに応答しないように設定されている機器もあるので、Pingが失敗するからといって必ずしも問題があるわけではありません。

経路上のどこに問題があるかを調べるために、トレースルートを実行します。宛先IPアドレスに対してトレースルートを実行して、トレースルートの応答が返ってくるルータと返ってこないルータとの間に問題がある可能性が高いです。

 図 トレースルートのトラブル箇所の切り分け
図 トレースルートのトラブル箇所の切り分け

やはり、セキュリティ上、トレースルートに応答しないように設定されているルータもあるので、応答が返ってこないからといって必ずしも問題があるとは限りません。

このようにして、Pingとトレースルートにより、トラブル箇所を切り分けると、何かトラブルが発生したときの対処をすみやかに行うことができます。

まとめ

ポイント

  • データを正しく転送できないとき、Pingとトレースルートを組み合わせて、問題がある範囲をある程度切り分けることができます。
  • Pingの応答が返ってこないと、経路上のどこかに問題があります。
  • その場合、トレースルートの応答が返ってこないところに何らかの問題がある可能性が高いです。

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