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どこにリソースを作る?
Googleは世界中にデータセンタを建設して、GCPのサービスを提供しています。仮想マシンなどのリソースを作成するときに、世界中のデータセンタのうち「どこに作るのか?」を決めなければいけません。
Googleのどこのデータセンタにリソースを作成するかを決めるために、「リージョン」と「ゾーン」の意味を理解しておくことが重要です。
リージョンとゾーンとは
「リージョン」とは、データセンタを設置している地理的なエリアです。リージョンは3つ以上の「ゾーン」から成り立っています。さらに、ゾーンは1ヶ所以上のデータセンタのグループです。リージョン内のゾーン同士は高速で低遅延な回線で相互接続されています。そして、各ゾーンは単一の障害ドメインになっていて、あるゾーンに障害が起こっても他のゾーンには影響が及ばないように設計されています。
リージョン/ゾーンの識別
リージョンは、GCPで決まった文字列のリージョン名で識別します。リージョン内のゾーンはアルファベットで識別します。そして、リージョン名とゾーン名を組み合わせた「<リージョン名>-<ゾーン名>」というフォーマットで、GCP全体でゾーンを識別できます。このようにリージョン名とゾーン名を組み合わせたゾーンの名前をゾーンの完全修飾名と呼びます。
GCPの日本向けのリージョン
2021年10月現在、日本には2つのリージョンが開設されています。
- asia-northeast1 (東京)
- asia-northeast2 (大阪)
それぞれのリージョンにa,b,cの3つのゾーンが含まれています。
リージョン名 | ゾーン名 | ゾーンの完全修飾名 |
asia-northeast1 | a | asia-northeast1-a |
b | asia-northeast1-b | |
c | asia-northeast1-c | |
asia-northeast2 | a | asia-northeast2-a |
b | asia-northeast2-b | |
c | asia-northeast2-c |
日本以外の利用可能なリージョンとゾーンのリストは、GCPのドキュメントを参照してください。
リージョンとゾーンの選択のポイント
リージョン/ゾーンを選択するときの主なポイントとして、以下が挙げられます。
- 想定するユーザ
- 障害対応
- 規制対応
- 利用料金
- 提供している機能
想定するユーザ
想定するユーザに物理的に近いリージョン/ゾーンにリソースを配置すると遅延が少なくなります。ユーザの大部分が日本にいるのに、アメリカのゾーンにリソースを配置するのは望ましくありません。日本のユーザを想定しているサービスであれば、日本のリージョン/ゾーンを選択したほうがよいです。
障害対応
障害が起こってもサービスを停止しないようにするためには、複数のゾーンにリソースを展開する構成が望ましいでしょう。さらに、大地震などの大規模な自然災害にも対応するのであれば、複数のリージョンへのリソースの展開も検討します。
規制対応
サービスを提供する国や地域の規制に対応するために、適切なリージョン/ゾーンを選択します。
利用料金
リージョン/ゾーンによって、利用料金が異なる場合があります。
提供されている機能やサービス
リージョン/ゾーンによって、提供されている機能やサービスが異なることがあります。
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