コンフェデレーションの設定手順

コンフェデレーションの設定は次のような手順で行います。

  1. サブAS番号でBGPを有効化
  2. 本来のAS番号を指定
  3. IEBGPネイバーのサブAS番号を指定
  4. IEBGPネイバーの設定

これらの手順に対するコマンドをみていきましょう。

サブAS番号でBGPを有効化

サブAS番号を指定してBGPを有効化するには、次のようにコマンドを入力します。

サブAS番号でBGPを有効化

Router(config)#router bgp <AS>
Router(config-router)#

<AS>:サブAS番号

コンフェデレーションはサブAS番号でBGPを有効化しなければいけないことに注意してください。BGPプロセスは一つのみしか起動できないので、すでにBGPが有効化されている場合は、いったんBGPの設定を削除します。

本来のAS番号を指定

通常のEBGPネイバーにルートを送信するときには、本来のAS番号をプリペンドするので、コンフェデレーション構成の各ルータは本来のAS番号をきちんと認識している必要があります。本来のAS番号を指定するには、BGPのコンフィグレーションモードで次のように設定します。

本来のAS番号を指定

Router(config-router)#bgp confederation identifier <AS>

<AS>:本来のAS番号

IEBGPネイバーのサブAS番号を指定

EBGPネイバーとIEBGPネイバーではルートのAS_PATHアトリビュートの扱い方が違うので、どのネイバーがIEBGPネイバーであるかを認識しなければいけません。そのために、IEBGPネイバーのサブAS番号を指定します。BGPのコンフィグレーションモードで次のように設定します。

IEBGPネイバーのサブAS番号を指定

Router(config-router)#bgp confederation peers <AS-List>

<AS-List>:IEBGPネイバーのサブAS番号のリスト

<AS-List>は、IEBGPネイバーのサブAS番号だけで十分です。IEBGPネイバーが追加される可能性があるような場合、分割したすべてのサブAS番号を設定してもよいでしょう。

IEBGPネイバーの設定

IEBGPネイバーの設定は、通常のEBGPネイバーの設定とほぼ同じです。ループバックインタフェースでIEBGPネイバーを設定する場合は、neighbor update-sourceコマンドとneighbor ebgp-multihopコマンドも忘れずに設定しましょう。当然ながら、ネイバーのIPアドレスへ到達可能であることが大前提です。

IEBGPネイバーの設定

Router(config-router)#neighbor <ip-address> remote-as <AS>
Router(config-router)#neighbor update-source <interface-name>
Router(config-router)#neighbor ebgp-multihop [<ttl>]

<ip-address> : ネイバーのIPアドレス
<AS> : ネイバーのAS番号
<interface-name> : BGPメッセージの送信元として利用するインタフェース名
<ttl> : BGPメッセージのIPヘッダのTTL値。

コンフェデレーションの検証コマンド

コンフェデレーションの検証には、次のようなshowコマンドを利用します。

  • show ip protocols
    自身のサブAS番号、本来のAS番号、IEBGPネイバーのAS番号を確認することができます。
  • show ip bgp neighbor
    IEBGPネイバーの詳細を確認することができます。
  • show ip bgp
    IEBGPネイバーから受信したAS_PATHアトリビュートで( )内のAS番号を確認することができます。

コンフェデレーションの具体的な設定例は、以下の記事をご覧ください。


BGPの仕組み