概要

GNS3 VMでIOU(IOS On Unix)を動作させて、GNS3プロジェクトで利用できます。IOUの利用方法について解説します。なお、GNS3 VMサーバのセットアップが完了していてIOUイメージファイルを保有していることを前提にしています。

また、以下の環境に基づいています。

ホストOSWindows10 Pro
GNS3バージョン2.2.33.1
GNS3 VMバージョン2.2.33.1
仮想化ハイパーバイザVMware Workstation 16.6.2

IOUを利用するための手順

GNS3でIOUを利用するための手順は、以下の通りです。

Step1: IOUのテンプレート作成
IOUデバイスのテンプレートを作成します。IOUを利用するためにはライセンスの登録も必要です。
Step2: プロジェクトに配置して利用
作成したIOUデバイスのテンプレートをプロジェクトのワークスペースに配置します。

IOUのテンプレート作成

IOUデバイスのテンプレートを作成します。GNS3メニューの[Edit]→[Preferences]を開きます。[IOU Devices]を選択して、[New]をクリックします。

[Server type]はデフォルトの[Run this IOU device on the GNS3 VM]のまま[Next]で進みます。テンプレート名と作成するIOUデバイスの種類(L2かL3)を選択します。そして、IOUイメージファイルを指定します。[Finish]をクリックして作成したテンプレートを確認します。

作成したIOUテンプレートのデバイスを利用するためには、GNS3にIOUライセンスファイルを登録しなければいけません。IOUライセンスファイルを作成します。IOUライセンスファイルの作成は、GNS3 VM上で作業します。GNS3 VMのメニューから[Shell]を選択して[OK]でシェルに入ります。

IOUライセンス情報を生成するPythonスクリプト「CiscoIOUKeygen3f.py」をダウンロードします。

wget http://www.ipvanquish.com/download/CiscoIOUKeygen3f.py

そして、ダウンロードしたPythonスクリプトを実行します。

python3 CiscoIOUKeygen3f.py

すると、ライセンス情報のファイル「iourc.txt」が作成されます。「iourc.txt」の内容を表示します。

「iourc.txt」の内容をGNS3上で登録します。GNS3メニューの[Edit]→[Preferences]→[IOS on UNIX]を選択します。[IOU licence(iourc file)]に「iourc.txt」の内容をコピー&ペーストすれば完了です。

プロジェクトに配置して利用

IOUデバイスのテンプレートを作成したら、あとは、プロジェクトのワークスペースに配置して利用します。

GNS3の使い方