IPルーティング 再び その10

まとめ

ルーティングについてあらためて解説してきました。最後に全体のまとめとし
て振り返っておきます。

ルーティングとは、

・最適ルートの学習
・パケットの転送

という2つのプロセスを行い、エンドツーエンドの通信を可能にします。

→「IPルーティング再び その1」
http://www.n-study.com/network/2008/02/ip1.html

ルーティングを行うには、ルーティングテーブルにあらかじめルート情報が登
録されている必要があります。
ルーティングテーブルのルート情報には、目的のネットワークのネットワーク
アドレス、そのネットワークまでの距離である「メトリック」、目的ネットワ
ークへの方向である「出力インタフェース」などのさまざまな情報が含まれて
います。

→「IPルーティング再び その2」
http://www.n-study.com/network/2008/02/ip2_1.html

ルーティングテーブルに登録するルート情報の情報源には、大きく分けて次の
3種類あります。

・直接接続
・スタティックルート
・ルーティングプロトコル

直接接続のネットワークのルート情報は特別な設定をしなくても登録されます
が、直接接続ではないネットワークのルート情報を登録するためにスタティッ
クルートやルーティングプロトコルを利用します。

→「IPルーティング再び その3」

http://www.n-study.com/network/2008/02/ip3.html

ルーティングテーブルに登録するルート情報は、ひとつひとつのネットワーク
のルート情報を登録する代わりに、複数のルート情報をまとめることもできま
す。複数のネットワークのルート情報をまとめることをルート集約と呼びます。
ルート集約してもルーティングがきちんとできるように、ルーティングテーブ
ル上の該当するルート情報の検索には最長一致検索を利用します。

→「IPルーティング再び その4」

http://www.n-study.com/network/2008/02/ip4.html

最長一致検索によるルート情報の検索は、まずルート情報のサブネットマスク
までのビット数をチェックします。パケットの送信先IPアドレスとルート情報
のネットワークアドレスが一致すれば、そのルート情報を利用できます。
利用可能なルート情報が複数存在するときは、最も一致するビット数が多いル
ート情報を採用します。

→「IPルーティング再び その5」

http://www.n-study.com/network/2008/02/ip5.html

ルータだけでなく、サーバやパソコンなどのホストもルーティングを行います。
これらのルーティングでもルーティングテーブルを用いますが、ルート情報は
直接接続のネットワークとそれ以外すべて集約した形のデフォルトルート(デ
フォルトゲートウェイ)が基本です。
直接接続以外のネットワークあてのパケットは、とりあえずデフォルトゲート
ウェイ(ルータ)に転送するという仕組みです。

→「IPルーティング再び その6」
http://www.n-study.com/network/2008/02/ip6.html

ルーティングプロトコルは、ルータ同士が情報を交換して自動的にルーティン
グテーブルにルート情報を登録するためのプロトコルです。
たくさんのプロトコルが存在しますが、次の観点から分類できます。

・適用範囲
・アルゴリズム
・サブネットマスクの扱い

適用範囲による分類はIGPsとEGPsです。企業内のネットワークでは、ほとんど
の場合IGPsのルーティングプロトコルを用います。

→「IPルーティング再び その7」
http://www.n-study.com/network/2008/02/ip7.html

ルーティングプロトコルのアルゴリズムには、主にディスタンスベクタとリン
クステートがあります。
ディスタンスベクタは目的のネットワークまでの距離と方向に基づいてルート
情報を学習します。距離はメトリック、方向はインタフェースで、ルータ同士
でお互いが持つルーティングテーブル上のルート情報を交換します。
リンクステートでは、ルータ同士はリンクステート情報を交換します。リンク
ステート情報はルータのインタフェースや他のルータとの接続状態を表してい
ます。リンクステート情報を集めてリンクステートデータベースでネットワー
クの構成を再現した上で、最適なルート情報をルーティングテーブルに登録し
ます。

→「IPルーティング再び その8」

http://www.n-study.com/network/2008/03/ip8.html

サブネットマスクの扱いによってクラスフルルーティングプロトコルとクラス
レスルーティングプロトコルに分類されます。
この違いは、アドレスの認識をどうしているかの違いです。クラスフルルーテ
ィングプロトコルは、基本的にクラスフルアドレス、つまり8ビット単位でネッ
トワークアドレスを認識します。そのため、サブネットマスクの情報は不要で
す。
一方、クラスレスルーティングプロトコルは、クラスレスアドレス、つまりネ
ットワークアドレスは8ビット単位とは限らないと認識しているので、サブネ
ットマスクの情報が必要です。

→「IPルーティング再び その9」

http://www.n-study.com/network/2008/03/ip9.html