CLIの主なエラーメッセージ
CLIでコマンドを入力するときに、コマンドを間違えてしまったり、不完全だったりすると以下のようなエラーメッセージが表示されます。
エラーメッセージ | 意味 |
---|---|
% Ambiguous command. | コマンドを一意に識別できない |
% Incomplete command. | 入力したコマンドが不完全 |
% Invalid input detected at “^” marker. | 「^」の部分が間違っている |
% Ambiguous command.
「% Ambiguous command.」というエラーメッセージは、コマンドを一意に識別できない場合に表示されます。コマンドを省略形で入力する場合は、一意に識別できるところまで入力しなければいけません。
以下は、「% Ambiguous command.」のエラーメッセージが表示される例です。
R1#con t % Ambiguous command: "con t"
この例では、グローバルコンフィグレーションモードへ移行するために「conf t」と入力するつもりが「con t」と入力してしまっています。「con」ではじまるコマンドは複数あり、コマンドを一意に識別できません。このようなときに「% Ambiguous command.」が表示されます。
% Incomplete command.
「% Incomplete command.」というエラーメッセージは、入力したコマンドについて必要なパラメータの指定が不完全な場合に表示されます。指定するべきパラメータを確認してください。
以下は、「% Incomplete command.」のエラーメッセージが表示される例です。
R1(config)#interface FastEthernet 0/0 R1(config-if)#ip address % Incomplete command. R1(config-if)#
インタフェースにIPアドレスを設定するip addressコマンドは、IPアドレスとサブネットマスクの指定が必須です。ip addressだけ入力すると、パラメータの指定が不完全です。そのため「% Incomplete command.」と表示されます。コマンドで指定する必要なパラメータを確認するには、ヘルプを活用しましょう。
% Invalid input detected at “^” marker.
「% Invalid input detected at “^” marker.」というエラーメッセージは、主にコマンドのスペルミスのときに表示されます。コマンドのスペルが正しいかどうかを確認してください。
以下は、「% Invalid input detected at “^” marker.」が表示される例です。
R1(config)#enable secrt cisco ^ % Invalid input detected at '^' marker.
この例では、特権EXCEモードのパスワードを設定するための「enable secret」コマンドのスペルが間違ってしまっています。間違っている箇所が「^」記号で示されています。「secret」のスペルを間違えて「secrt」としてしまっていることがわかります。
コマンドのスペルミスをしないようにするためには、コマンドの補完を活用しましょう。
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