概要

EVE-NGのラボでさまざまな機器をエミュレートするためには、エミュレートしたい機器のイメージファイルをアップロードしなければいけません。EVE-NGへのイメージファイルのアップロードの基本について解説します。

イメージファイルのアップロードに利用するソフトウェア

EVE-NGにイメージファイルをアップロードするには、SSHでアクセスします。以下のソフトウェアが便利です。

WinSCP
https://winscp.net/eng/download.php

FileZilla
https://filezilla-project.org/

イメージファイルをアップロードするディレクトリ

イメージファイルはEVE-NGシステム上の決められたディレクトリにアップロードしなければいけません。イメージファイルの種類によるアップロードするディレクトリは、以下のようになります。

イメージファイルの種類ディレクトリ
IOL(IOS on Linux)/opt/unetlab/addons/iol/bin/
Dynamipsイメージ(Cisco IOS)/opt/unetlab/addons/dynamips/
Qemuイメージ/opt/unetlab/addons/qemu/
表 イメージをアップロードするディレクトリ

Qemuイメージのディレクトリのネーミングルール

Qemuイメージ(.qcow2)については、さらにアップロードするディレクトリ名にルールがあります。エミュレートする機器によって、決まったディレクトリ名にしなければいけません。そして、イメージファイル名をHDDの種類に応じたファイル名に変更しなければいけません。

Qemuイメージをアップロードするべきディレクトリ名とイメージファイルのファイル名については、公式サイトにまとめられています。

EVE-NG Qemuイメージ ネーミングルール(eve-ng.net)

たとえば、CSR1000v 16.x,17.xであれば、アップロードするディレクトリ名と.qcow2ファイル名は以下のように決まっています。

イメージディレクトリ名.qcow2ファイル名
Cisco CSR1000v 16.x,17.xcsr1000vng-virtioa.qcow2

なお、ディレクトリ名の[-]以降は任意です。[-]以降は、イメージのバージョンなど管理しやすい文字列にしましょう。

Cisco CSR1000vの例

簡単な例として、Cisco CSR1000vのイメージ[csr1000v-universalk9.16.07.01-serial.qcow2]をEVE-NGにアップロードする場合を考えます。まずは、以下のディレクトリを作成します。

/opt/unetlab/addons/qemu/csr1000vng-16.07/

[csr1000vng-16.07]というディレクトリ名は、CSR1000vのイメージの決まったディレクトリ名とバージョンを組み合わせています。[-]以降は必ずしもバージョン番号にしなければいけないわけではありません。

このディレクトリにイメージファイル[csr1000v-universalk9.16.07.01-serial.qcow2]をアップロードします。そして、ファイル名を[virtioa.qcow2]に変更すればOKです。

図 EVE-NG CSR1000v Qemuイメージアップロードの例
図 EVE-NG CSR1000v Qemuイメージアップロードの例

まとめ

ポイント

  • イメージファイルはEVE-NGシステム上の決められたディレクトリにアップロードしなければいけません。
イメージファイルの種類ディレクトリ
IOL(IOS on Linux)/opt/unetlab/addons/iol/bin/
Dynamipsイメージ(Cisco IOS)/opt/unetlab/addons/dynamips/
Qemuイメージ/opt/unetlab/addons/qemu/
  • Qemuイメージファイルは、決められたネーミングルールに基づいたディレクトリにアップロードして、HDD種類に応じたファイル名にします。