CCIE Routing & Switching Troubleshooting 攻略 Part2 TT06(v4向け)

※ ネットワーク構成は↓よりご覧ください。
CCIE Routing & Switching Trouble Shooting 攻略 Part2 問題 (v4向け)

問題

6.R4からSW2への通信がR2経由で行われています。R4からSW2への通信はSW4を経由するようにしてください。設定の修正はSW4で1つのコマンドだけで行ってください。

トラブルの解決

SW4

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router eigrp 15
no redistribute rip metric 200000 10 255 1 1500
redistribute rip metric 1000 1000 255 1 1500
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トラブルの症状と原因、切り分け

CCIE_TS_Part2_18

表 トラブルの症状と原因、切り分け(No.6)

【SW4でのRIPからEIGRPへの再配送時のシードメトリックが適切ではない】

まず、条件の通りに通信させるためには、どのようにルートが送信されていけばよいかを考えます。
R4からSW2への通信をSW4経由にするためには、SW4がOSPFドメインのルート(15.15.8.8/32など)をRIPドメインに再配送しなければいけません。そのためには、SW4でのOSPFドメインのルートの最適ルートがR5経由になっている必要があります。そして、R5ではOSPFドメインの最適ルートがR1経由になっている
必要があります。
これを実現するために、R1とSW4でEIGRPへの再配送時にシードメトリックを調整します。R1でEIGRPへ再配送するときのシードメトリックをR4でEIGRPへ再配送するときのシードメトリックよりも小さくしなければいけません。R5ではF1/0とS2/1で受信するので、受信インタフェースも考慮してメトリックの調整を行います。

CCIE_TS_Part2_19

図 R1、SW4でのEIGRP再配送時のシードメトリック

そして、SW4でOSPFドメインのルートをRIPドメインへ再配送するときに、シードメトリックを調整します。R2でRIPドメインへ再配送するよりも、SW4でRIPドメインに再配送するときのシードメトリックを小さくします。

CCIE_TS_Part2_20

図 RIPドメインへ再配送するときのシードメトリック

上記のような経路でルートが送信されるようにしたいのですが、R5ではOSPFドメインのルートの最適ルートがSW4経由になっています。R1とSW4でEIGRPへ再配送するときのシードメトリックの値が同じです。SW4からのルートはF1/0で
受信し、R1からのルートはS2/1で受信しています。そのため、R5ではSW4からのルートを優先します。R5でOSPFドメインのルートの最適ルートをR1経由のものにするためには、SW4でのシードメトリックの値を修正します。

SW4

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router eigrp 15
no redistribute rip metric 200000 10 255 1 1500
redistribute rip metric 1000 1000 255 1 1500
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CCIE_TS_Part2_21

図 トラブルの症状と原因、切り分け(No.6)

トラブルの仕込み

SW4

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router eigrp 15
no redistribute rip metric 1000 1000 255 1 1500
redistribute rip metric 200000 10 255 1 1500
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