解答

  • なぜホスト間でIPv6の通信ができないのですか。

R1でtunnel destinationの設定が正しくないため、R1-R2間のトンネルインタフェースが正常に機能していないため。

  • ホスト間でIPv6の通信ができるようにするためには、どのように設定を修正
    すればよいですか。

R1

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interface tunnel12
tunnel destination 192.168.12.2
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ワンポイント

  • スタティックトンネルは、トンネルのエンドポイントのルータでトンネルヘッダの認識があっていなければいけない。
  • トンネルインタフェース上でIPv6通信を行うためには、トンネルインタフェースにIPv6アドレスを設定する

解説

スタティックトンネルの設定を行うことによって、トンネルのエンドポイントのルータは仮想的にポイントツーポイント接続されているようにみなすことができます。トンネルインタフェースからパケットを転送するときには、新しくトンネルヘッダを付加します。付加するトンネルヘッダのアドレス情報を次のコマンドで設定します。

送信先IPアドレス
(config-if)#tunnel destination

送信元IPアドレス
(config-if)#tunnel source

スタティックトンネルの設定では、トンネルのエンドポイントでトンネルヘッダの認識があっていなければいけません。つまり、片方のエンドポイントルータのtunnel destinationは、対向のエンドポイントルータのtunnel sourceとなっていなければいけません。
上記のtunnel destinationおよびtunnel sourceの設定が正しくないと、トンネルいんたフェースがupしなかったり、upしていてもトンネル経由のパケットを正しく処理することができません。

ここで、問題としているネットワーク構成でのトンネルインタフェースの状態を確認すると、R1ではトンネルインタフェースがup/upの状態ではありません。一方、R2のトンネルインタフェースの状態はup/upです。

R1でのshow interface tunnel12コマンドの出力は次のようになっています。

R1 show interface tunnel 12

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R1#show int tunnel 12
Tunnel12 is up, line protocol is down
Hardware is Tunnel
MTU 1514 bytes, BW 9 Kbit/sec, DLY 500000 usec,
reliability 255/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation TUNNEL, loopback not set
Keepalive not set
Tunnel source 192.168.12.1 (FastEthernet0/0), destination 192.168.1.20
Tunnel protocol/transport IPv6/IP
Tunnel TTL 255
Fast tunneling enabled
~省略~
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R1のTunnel12の設定を確認すると、tunnel destinationの設定を間違えていることがわかります。R2のIPアドレスは192.168.1.2ですが、tunnel destinationとして192.168.1.20を指定しています。このため、R1ではTunnel12のインタフェースが正しく機能していません。そのため、当然、トンネル経由のIPv6の通信もできません。

ipv6_trouble04.jpg
図 IPv6のトラブル その3 設定ミス

R1-R2間のトンネルインタフェースを機能させるため、R1で以下のようにtunnel destinationを正しく設定します。

R1

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interface tunnel12
tunnel destination 192.168.12.2
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すると、Tunnel12インタフェースがup/up状態になり、Tunnel12経由でR1とR2はOSPFv3ネイバーを確立し、ルーティングできるようになります。そして、ホスト間のIPv6通信を問題なく行うことができます。

R1

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R1#show ipv6 ospf neighbor
Neighbor ID     Pri   State           Dead Time   Interface ID    Interface
2.2.2.2           1   FULL/  -        00:00:36    7               Tunnel12
R1#show ipv6 route
IPv6 Routing Table - 7 entries
Codes: C - Connected, L - Local, S - Static, R - RIP, B - BGP
U - Per-user Static route
I1 - ISIS L1, I2 - ISIS L2, IA - ISIS interarea, IS - ISIS summary
O - OSPF intra, OI - OSPF inter, OE1 - OSPF ext 1, OE2 - OSPF ext 2
ON1 - OSPF NSSA ext 1, ON2 - OSPF NSSA ext 2
C   2001:1:1:1::/64 [0/0]
via ::, Loopback0
L   2001:1:1:1::1/128 [0/0]
via ::, Loopback0
O   2001:2:2:2::2/128 [110/11111]
via FE80::C0A8:C02, Tunnel12
C   2001:12:12:12::/64 [0/0]
via ::, Tunnel12
L   2001:12:12:12::1/128 [0/0]
via ::, Tunnel12
L   FE80::/10 [0/0]
via ::, Null0
L   FF00::/8 [0/0]
via ::, Null0
R1#ping 2001:2:2:2::2 source loopback 0
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 2001:2:2:2::2, timeout is 2 seconds:
Packet sent with a source address of 2001:1:1:1::1
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 4/13/32 ms
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