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誰が利用するネットワーク? ~とても大事な「ネットワークの分類」の観点~
データを転送するためのネットワークそのものの動作を行うのがネットワークインフラストラクチャですが、いろいろ種類があります。「LAN」とか「WAN」とか「インターネット」とか・・・
これ以降、ネットワークインフラストラクチャを単に「ネットワーク」と表記します。
これらのネットワークは、地理的に近いとか遠いとかという分類の観点で語られることが多いです。LANは「近く」で、WANとインターネットは「遠く」という感じです。でも、こんな分類は分かりづらいです。とても大事な「ネットワークの分類」の観点は、「誰が利用するネットワークなのか」です。
当たり前のことですが、誰も使っていないネットワークなんてなんの意味もありません。ネットワークは、それを利用するユーザがいてはじめて意味があります。そのため、ネットワークの分類の観点で大事なのが「誰が利用するネットワークなのか」なのです。近いとか遠いという分類はたいして大事ではありません。
誰が利用するネットワークなのかの観点で、ネットワークは次の2つに分けられます。
- プライベートネットワークまたはクローズドネットワーク
- オープンネットワーク(インターネット)
限られたユーザだけにしか使わせないプライベートネットワーク
まず、プライベートネットワークです。プライベートネットワークは限られたユーザだけにしか使わせないようにしているネットワークです。典型的なプライベートネットワークは、以下の2つです。
- 企業の社内ネットワーク
- 一般ユーザの家庭内ネットワーク
企業の社内ネットワークは、その企業の社員や関係者だけしか利用できません。勝手な第三者が社内ネットワークにアクセスできないようにしています。また、一般ユーザの家庭内ネットワークは、その家庭の家族だけしか利用できないようにしています。
プライベートネットワークは、クローズドネットワーク(閉域網)とも呼びます。
ユーザを限定しないオープンネットワーク(インターネット)
一方、ユーザを限定しない(できない)ネットワークがオープンネットワークで、その典型がインターネットです。オープンネットワークは、すなわち、インターネットと考えて差し支えありません。
よくインターネットは「誰でも利用できるネットワーク」と表現されることがありますが、正確には「利用するユーザを限定できない」と考えた方がいいでしょう。特定のユーザがインターネットにアクセスできないようすることは極めて難しく、現実的には不可能でしょう。利用するユーザを限定できないことから、誰でも利用できてしまうネットワークがインターネットです。
インターネットはユーザを限定しないため、そのユーザは膨大な数に上ります。ネットワークの価値は、そのユーザ数が多ければ多いほど高まります。膨大な数のユーザが利用するインターネットは、今では社会生活に欠かせないものとなっています。ただし、悪意を持つクラッカーもたくさん利用していることに注意が必要です。プライベートネットワークでも、セキュリティを確保することはとても重要ですが、インターネットではより強固なセキュリティが求められます。
- 誰が利用するかがネットワークの分類の大事なポイント
- 限定されたユーザしか利用できないのがプライベートネットワーク
- ユーザを限定しないのがオープンネットワーク(インターネット)