目次
概要
スマートフォンでいつでもどこからでもインターネットへアクセスできるようになっています(とても便利な世の中になったものです)。スマートフォンのインターネット接続は、主に無線LAN(Wi-Fi)または携帯電話回線(4G/5G)によって行います。
Wi-Fiか4G/5Gかは、どっちでもよくて気にしないなんていう人も多いかもしれません。でも、Wi-Fiか4G/5Gかで「ギガが減るか、減らないか」が違ってきます。Wi-Fiだとギガは減りませんが、4G/5Gの携帯電話回線だとギガは減ってしまいます。
スマートフォンから快適にインターネットを利用するには、Wi-Fiと4G/5Gを上手に使い分けましょう。このページで、Wi-Fiと4G/5Gのインターネット接続の違いについて解説します。
ギガが減る?
個人的には、「ギガがない」とか「ギガが減る」という表現は好きではありません。「ギガ(giga:G)」は10の9乗(10億)倍を意味する接頭辞です。10の3乗(1000)倍を意味する「キロ(kilo:k)」を同じようなものです。「ギガ」とか「キロ」だけでは意味はありません。「キロメートル」とか「キログラム」のように接頭辞のあとに何らかの単位を一緒に組み合わせて使います。
でも、今では「ギガ」だけで、慣用的にデータ量を意味するようにも利用されています。特に通信可能なデータ量という意味で利用します。この場合は、正確には「ギガバイト」です。
「ギガが減る」とは「契約上通信可能なデータ量を消費した」ことを意味します。スマートフォンの料金プランによって、月々に通信可能なデータ量が決まります。たとえば、「月額980円で3ギガバイト」などです。この場合、3ギガバイトを超えるデータ量の通信を行うと、通信速度が制限されてしまいます。これが「ギガがない」状態です。すると、ゲームどころかWebサイトを見ることすら思うようにならない制約がかかってしまいます。ギガがなくなってしまったら、ギガを増やす(追加で通信可能なデータ量を購入する)か、月がかわるまでガマンしなければいけません。
「ギガを減らさない」「ギガをなくさない」ようにするために、Wi-Fiと4G/5Gを使い分けてインターネットを利用しましょう。
Wi-Fiは「ギガは減らない」、4G/5Gは「ギガが減る」
Wi-Fiと4G/5Gによって、ギガの消費は以下のようになります。
- Wi-Fi ギガは減らない
- 4G/5G ギガが減る
ギガが減るか、それとも減らないかは、結局は通信に料金がかかっているかどうかの違いです。Wi-Fiの通信には料金がかからないからギガは減りません。4G/5G携帯電話回線の通信には料金がかかるからギガは減ります。
なぜWi-Fiだとギガが減らずに、4G/5Gの携帯電話回線だとギガが減るのかについて詳しく解説します。
Wi-Fiのインターネット接続
Wi-Fiでのインターネット接続は、すでにインターネットに接続しているネットワークに相乗りすることになります。そのため、Wi-Fiでのインターネット接続には料金がかからないのでギガは減りません。
Wi-Fiでインターネット接続するのは、多くの場合、自宅にいるときでしょう。自宅ですでにインターネット接続サービスを契約していて、そのインターネット接続に相乗りします。スマートフォンが接続している、つまり、電波を送受信している相手の機器は自宅のルータまたはWi-Fiアクセスポイントです。Wi-Fiでルータを介して自宅のネットワークに接続し、自宅で契約しているインターネット回線に相乗りしています。自宅のインターネット回線には通信料金がかかりますが、ルータまでのWi-Fiの通信には料金がかかりません。ルータは基本的には自前で購入するものですし、Wi-Fiの電波はラインセスフリーで利用できるからです。Wi-Fiの通信には料金がかからない、すなわち、「ギガが減らない」ことになります。
あと、スタバやマックやコンビニなどからWi-Fiでインターネットに接続することも多いでしょう。やっぱり、この場合もすでにインターネットに接続しているネットワークに相乗りしています。スタバやマックなどの店舗は、すでにインターネットに接続しています。そして、Wi-Fiで店舗のネットワークに接続して、スタバやマックの店舗のインターネット接続に相乗りさせてもらって、スマートフォンからインターネットへアクセスできます。
Wi-Fiで店舗のアクセスポイントやルータに接続するのに、特に料金はかかりません。先にも触れているようにWi-Fiの電波はライセンスフリーで自由に利用できるからです。そして、ほとんどの場合、来店するお客さんへのサービスとして、Wi-Fi経由でのインターネット接続を提供しています。店舗のインターネット接続を相乗りさせてもらうための料金がかかることはまずありません。
4G/5G携帯電話回線のインターネット接続
一方、4G/5G携帯電話回線は無料では利用できません。NTTドコモ/au/ソフトバンク/楽天モバイル(以下、携帯キャリア)が膨大な投資をして携帯電話基地局を設置して、携帯電話サービスのネットワークを作り上げています。また、携帯電話の通信で利用する電波はライセンス制で誰でも利用できるわけではありません。
携帯キャリアは、インターネット接続サービスを提供するISP(Internet Service Provider)でもあります。4G/5Gでインターネット接続を行うとき、スマートフォンが電波を送受信する機器は携帯電話基地局です。そして、基地局を通じて携帯キャリアのネットワークに所属して、インターネットへアクセスできるようになります。携帯キャリアが全国で携帯電話サービスを提供しているので、私たちはどこにいても4G/5G携帯電話回線を利用してインターネットへアクセスできます。
そして、携帯キャリアが膨大な投資をしている携帯電話サービスのネットワークを利用するために、私たちユーザは適切な料金を支払います。つまり、4G/5Gの携帯電話回線を利用したインターネット接続の場合は、料金がかかるので「ギガが減る」ことになります。
まとめ
スマートフォンから快適にインターネットへアクセスするために、Wi-Fiと4G/5G携帯電話回線を上手に使い分けましょう。
- 「ギガ」とは、慣用的に「スマートフォンで契約上通信可能なデータ量」を意味します。
- Wi-Fiによるインターネット接続は、すでにインターネットに接続しているネットワークに相乗りします。
- Wi-Fiの通信には料金がかからないのでギガは減りません。
- 4G/5Gによるインターネット接続は、携帯電話基地局を通じて携帯キャリアのネットワークに所属し、インターネットへアクセスします。
- 携帯キャリアが膨大な投資をして構築している携帯電話ネットワークを利用するので、4G/5Gの通信には料金がかかります。つまり、ギガが減ります。