光ファイバケーブルの特徴

光ファイバケーブルの特徴として、以下の点が挙げられます。

  • 長距離の接続が可能
  • ノイズの影響を受けにくい

UTPケーブルで、イーサネットインタフェース間を接続するときの最大長は100メートルです。100メートルを超えてもまったく通信ができなくなるわけではありませんが、規格通りの通信速度を発揮できない可能性があります。光ファイバケーブルでは、100メートル以上の長距離のインタフェース間の接続が可能です。光ファイバケーブルの最大長は、イーサネット規格によって変わります。

また、UTPケーブルはノイズの影響を受けやすいのですが、光ファイバケーブルはノイズの影響を受けにくい特徴があります。ノイズの影響が心配されるような環境では、光ファイバケーブルを利用します。

光ファイバの構造

光ファイバは、「コア」と「クラッド」から成り立っています。光が通る部分が「コア」です。「コア」と「クラッド」は、光の屈折率が異なり、光が「コア」と「クラッド」の境界で全反射して進行します。コアを通る光の発信源として、レーザ光やLEDを利用します。

図 光ファイバの構造
図 光ファイバの構造

光ファイバの分類

光ファイバは、コアとクラッドの直径比によって、以下の2つに分類できます。

  • マルチモード
  • シングルモード

マルチモード光ファイバは、コア/クラッドの直径比が62.5μm/125μm、または50μm/125μmです。コアの直径が大きいので、光の位相が分散して長距離の場合、光信号の到達時間にバラつきが出てしまいます。そのため、あまり長距離の光信号の伝送ができません。

シングルモード光ファイバは、コア/クラッドの直径比が9.2μm/125μmです。コアの直径が非常に小さいため、コアに入ってくる光の位相が単一になります。シングルモード光ファイバでは、光信号の長距離伝送が可能です。

図 マルチモードとシングルモード
図 マルチモードとシングルモード

マルチモード、シングルモードの分類はさらに細分化できます。

光ファイバを利用する主なイーサネット規格

光ファイバを利用する主なイーサネット規格を以下の表にまとめています。

規格名 光ファイバの種類 最大距離
1000BASE-SX マルチモード 550m
1000BASE-LX シングルモード 5km
10GBASE-SR マルチモード 300m
10GBASE-LR シングルモード 10km