ホストOSとの接続の概要

GNS3プロジェクト上に配置したルータなどのネットワーク機器とGNS3をインストールしているホストOSと接続することができます。そうすると、ホストOSからGNS3上でエミュレータしたルータなどへ通信することができます。さらに、ホストOSが接続している外部ネットワークとGNS3でエミュレートしたネットワーク同士の通信も可能です。

Windows環境でGNS3プロジェクトとホストOSとの接続について解説します。

ホストOSとの接続方法

GNS3プロジェクトのネットワークとホストOSを接続する方法はとても簡単です。プロジェクトのワークスペース上に「Cloud」を配置して、「Cloud」とのリンクを設定するだけです。「Cloud」とのリンクを設定するときに、ホストOSが認識している適切なネットワークインタフェース(ネットワークアダプタ)を選んでください。

図 「Cloud」とリンクを設定
図 「Cloud」とリンクを設定

ホストOSが認識しているネットワークインタフェースは、[コントロールパネル]→[ネットワークとインターネット]→[ネットワーク接続]から確認できます。

図 ネットワークアダプタ
図 ネットワークアダプタ

Notice

OpenConnectの仮想ネットワークアダプタ(TAP-Windows Adapter V9)がアクティブの状態だとホストOSとの通信がうまくできません。

ホストOSとの接続のイメージ

「Cloud」を配置してリンクを設定するときの接続のイメージについてもう少し詳しく考えます。「Cloud」での接続はブリッジ接続です。つまり、「Cloud」は単なるレイヤ2スイッチになると考えるとわかりやすいです。「Cloud」の部分は、単一のネットワークとして扱うことができます。

デフォルトの状態

ホストが「イーサネット」のネットワークインタフェースで外部ネットワークと接続しているときホストの内部で、ホストOSと「イーサネット」のネットワークインタフェースがつながっているイメージです。ホストOS上でIPが動作していて、IPアドレスが割り当てられています。何もしなければ、GNS3のプロジェクト上のルータとは独立しています。

図 デフォルトのGNSプロジェクトとホストOSの接続
図 デフォルトのGNSプロジェクトとホストOSの接続

ホストOSとの接続

GNS3プロジェクトのワークスペース上に「Cloud」を配置して「イーサネット」とのリンクを設定すると、ホストOSとGNS3でエミュレートしているネットワーク機器が同一のレイヤ2スイッチ(「Cloud」)に接続されます。そして、「Cloud」とホストのネットワークアダプタ「イーサネット」がつながります。すなわち、外部ネットワークとつながることになります。

図 Cloudとのリンク
図 「Cloud」とのリンク
「Cloud」を説明上、レイヤ2スイッチとして図に示していますが、1つのネットワークアダプタに対して設定できるリンクは1つだけです。

GNS3上のルータとホストOSの接続の具体的な例について、以下の記事で解説しています。


GNS3の使い方