概要

Cisco CSR(Cloud Service Router)1000vをGNS3上で利用できます。GNS3でCSR1000vを利用する方法について解説します。

GNS3 Market Placeにあるアプライアンスをインポートすることで、CSR1000vを利用できるようにします。Market PlaceのCSR1000v用のアプライアンスをインポートすると、GNS3 VMサーバ上のQEMUでCSR1000vを実行するテンプレートを簡単に作成できます。

なお、このページは以下の環境に基づいています。

ホストOSWindows10 Pro
GNS3バージョン2.2.33.1
GNS3 VMバージョン2.2.33.1
仮想化ハイパーバイザVMware Workstation 16.6.2

また、GNS3 VMサーバのセットアップが完了していることが前提です。

CSR1000vを利用するための手順

GNS3でCSR1000vを利用するための手順は、以下の通りです。

Step1:必要なファイルのダウンロード
GNS3アプライアンスファイルとCSR1000vイメージファイルをダウンロードします。
Step2:CSR1000vのテンプレート作成(GNS3アプライアンスのインポート)
アプライアンスファイルをインポートしてCSR1000vテンプレートを作成します。
Step3:プロジェクトに配置して利用
CSR1000vのテンプレートをプロジェクトに配置して利用します。

必要なファイルのダウンロード

CSR1000vのテンプレートを作成するために、次のファイルをダウンロードします。

  • CSR1000vアプライアンス(From GNS3 Market Place)
  • CSR1000vイメージファイル(From Cisco)

GNS3 Market PlaceからCSR1000v用のアプライアンスファイル(cisco-csr1000v.gns3a)をダウンロードします。

リンク

GNS3アプライアンスファイル cisco-csr1000v

https://gns3.com/marketplace/appliances/cisco-csr1000v

このアプライアンスファイルでサポートしているCSR1000vのバージョンが記載されています。

利用したいCSR1000vのバージョンを選んでください。[Download]でCiscoのダウンロードページにリンクしています。CiscoのWebサイトから該当のCSR1000vをダウンロードします。ダウンロードするCSR1000vイメージファイルは拡張子「.qcow2」です。

なお、CSR1000vをダウンロードするためには、適切なアカウントのサービス契約が必要です。無料ではありません。

CSR1000vのテンプレート作成(GNS3アプライアンスのインポート)

必要なファイルをダウンロードすればあとは簡単です。GNS3のメニュー[File]→[Import appliance]から「cisco-csr1000v.gns3a」をインポートします。あとは、画面の指示に従います。

[Required files]の画面で、CSR1000vのイメージファイルを選択します。[Import]をクリックして、イメージファイルをインポートしてください。そして、利用したいイメージファイルを選択して[Next]で進めます。ローカルPCからGNS3 VMにCSR1000vのイメージファイルがコピーされます。

[Finish]をクリックして、アプライアンスのインポートは完了です。

アプライアンスのインポートで作成されたテンプレートは、[Edit]→[Preferences]→[Qemu VMs]で確認できます。このアプライアンスファイルで作成されるテンプレートでは、GigabitEthernet 4ポートのインタフェースを備えています。必要ならテンプレートの名前やインタフェースの数を変更することもできます。

プロジェクトに配置して利用

CSR1000vのテンプレートを作成したら、プロジェクトのワークスペースに配置して利用します。CSR1000vの起動にはかなり時間がかかります(3分ぐらい)。

GNS3の使い方