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BGPの特徴
BGP(Border Gateway Protocol)は、主にAS(Autonomous System)間でルート情報を交換するために利用するEGPs(Exterior Gateway Protocols)のひとつです。ASとは、「統一の管理ポリシーに基づいて管理されるネットワークの集合」です。ある組織が管理しているネットワーク全体がひとつのASを形成します。
ASの例として、インターネット接続サービスを提供するISP(Internet Service Provider)が挙げられます。また、Google、Amazonなどインターネット上のユーザにサービスを提供する企業のネットワークもASの例です。
各ASがそれぞれのネットワークを管理・運用し、ASのネットワークを相互に接続したネットワークがインターネットです。言い換えるとインターネットは、いろんなASが相互に接続した「ネットワークのネットワーク」です。
さまざまなASが相互に接続してAS間で通信するためには、各ASで管理しているネットワークのルート情報を交換しなければいけません。このためのルーティングプロトコルがEGPsです。BGPはEGPsの代表的なプロトコルです。
このようなインターネットを構成するAS同士で利用する上で、BGPの特徴として特に重要なことは以下の2つです。
- 膨大な数のルート情報を扱うことができる
- 最適ルートを柔軟に制御できる
BGPでは、OSPFなどのAS内で利用するIGPsとは桁が違うぐらいの膨大な数のルート情報を扱うことができます。最大で何十万以上にものぼる膨大な数のルート情報を扱います。
BGPのルート情報にはさまざまなパスアトリビュートが付加されています。そして、さまざまなパスアトリビュートに基づいて、最適ルートを柔軟に制御できます。
AS内のIGPsとBGP
各ASは、AS内のネットワークのルーティングのために、OSPFやRIP、EIGRPなどのIGPsを利用します。そして、他のASに自身のAS内のルートをアドバタイズしたり、他のASのルート情報を受け取ったりするためにBGPを利用します。IGPsとBGPの使い分けは、次のようになります。
自AS内のネットワークのルート情報を相手のASにアドバタイズすれば、そのネットワークあてのパケットが相手のASからルーティングできることになります。つまり、BGPでルート情報を交換するのは、AS間の通信を可能にするためです。このようなBGPの目的からBGPでは、ルート情報をAS単位で考えています。OSPFなどのIGPsとは異なるので注意してください。OSPFなどのIGPはルータ単位でルート情報を考えています。
BGPの仕組み
- BGPの概要 ~AS間でルート情報を交換~
- BGPの動作
- BGPの基本設定と確認コマンド
- BGPピアグループ(Peer Group) ~ネイバーの設定をまとめよう~
- BGPネイバーの状態
- BGPコンフェデレーションの設定
- BGPコンフェデレーションの設定例
- BGPネイバー認証
- BGP Well Known Mandatory アトリビュート -ORIGIN/AS_PATH/NEXT_HOP-
- 図解!BGPベストパス選択アルゴリズム
- BGP 基本的な設定についての演習[Cisco]
- BGPの基本的な設定についての演習 ~トラブルシュート~
- BGP KEEPALIVEタイマ/ホールドタイムの設定
- BGPルート 最小送信間隔の設定
- BGPルートダンプニング
- マルチホーム – インターネット接続の冗長化 –
- マルチホームAS BGPルートフィルタのポイント
- マルチホームAS ベストパス選択のポイント
- マルチホームAS IGPとBGPの連携のポイント
- マルチホームAS BGPの設定例
- IP-VPNでのBGPの利用 設定例
- BGPルートフィルタの種類
- BGPルートフィルタ -ディストリビュートリスト-
- BGPルートフィルタ -ディストリビュートリスト設定例-
- BGPルートフィルタ -プレフィクスリスト-
- BGPルートフィルタ -プレフィクスリスト設定例-
- BGPルートフィルタ -フィルタリスト(AS_PATH ACL)-
- BGPルートフィルタ -フィルタリスト(AS_PATH ACL)設定例-
- BGPルートフィルタ -ルートマップ(route-map)-
- BGPルートフィルタ -ルートマップ(route-map)設定例-
- BGP neighbor allowas-inコマンド
- BGP neighbor as-overrideコマンド
- BGPルート RIB Failure
- BGPルート アドミニストレイティブディスタンスの制御
- BGPルートの負荷分散
- BGPルート 条件付き生成
- BGPルート 条件付きアドバタイズ
- BGP ルート集約 自動集約
- BGPルート集約 networkコマンドによる集約
- BGPルート集約 networkコマンドによる集約 設定例
- BGP ルート集約 aggregate-addressコマンドによる集約
- aggregate-addressコマンドのオプション summary-only
- aggregate-addressコマンドのオプション attribute-map
- aggregate-addressコマンドのオプション as-set
- aggregate-addressコマンドのオプション advertise-map
- aggregate-addressコマンド as-set/attribute-map/advertise-map 設定例
- BGP選択型集約の概要
- BGP選択型集約 suppress-map
- BGP選択型集約 unsuppress-map
- BGP 選択型集約 suppress-map/unsuppress-map 設定例
- BGP local-as ~ネイバーに他のASのように見せる~
- BGP neighbor remove-private-ASコマンド
- bgp fast external-fallover
- BGP プレフィクス数の制限
- BGP COMMUNITYアトリビュートの使い方
- BGP Well-known COMMUNITYのルートフィルタ設定例
- BGP プライベートCOMMUNITYによるルート制御の設定例
- [演習]BGP応用 Part1:BGP基本設定
- [演習]BGP応用 Part2:ルート集約
- [演習]BGP応用 Part3:ポリシーベースルーティング
- [演習]BGP応用 Part4:トラブルシューティング
- BGP 設定ミスの切り分けと修正 Part1
- BGP 設定ミスの切り分けと修正 Part2
- BGP 設定ミスの切り分けと修正 Part3
- BGP 設定ミスの切り分けと修正 Part4
- BGP 設定ミスの切り分けと修正 Part5
- BGP 設定ミスの切り分けと修正 Part6
- BGP 設定ミスの切り分けと修正 Part7
- IPv6 BGPの設定例 Part1
- IPv6 BGPの設定例 Part2
- 2021年10月4日 Facebookに何が起こったか?
- IPv4 BGPネイバーでのIPv6プレフィックスの交換