Ciscoデバイスの管理 Telnetによるリモート管理 その2
目次
Telnetの中断、再開方法
Ciscoデバイスから他のデバイスにTelnetした場合を考えます。Telnetすると、
Telnet先のデバイスのCLIになり、CLIから設定の変更やshowコマンドを実行す
ることができます。Telnetを中止するには、Telnet先でexitもしくはlogoutコ
マンドを入力すれば元のデバイスのCLIに戻ります。ただし、これでは完全にTelnet
セッションが切断されます。
ログ Telnetの切断
R1>exit [Connection to 10.1.1.1 closed by foreign host] Switch>
Telnetセッションを保持したまま、元のデバイスのCLIに戻ることをTelnetセ
ッションの中断といいます。Telnetセッションを中断するには、[Ctrl]+[Shift]+[6]
キーを押して、その後に[x]キーを押します。
ログ Telneセッションの中断
R1>[Ctrl]+[Shift]+[6],[x] Switch#
Telnetセッションを中断した場合、保持しているTelnetセッションを表示する
には、show sessionコマンドを使います。
ログ show session
Switch#show session Conn Host Address Byte Idle Conn Name * 1 10.1.1.1 10.1.1.1 0 2 10.1.1.1
「*」は直前のセッションを表します。その後の数字がセッション番号です。
保持しているTelnetセッションを再開するには、
#resume [session-number]
を入力します。再開するときは、resumeコマンド自体を省略することができま
す。セッション番号だけ指定すれば、そのセッションを再開することができま
す。セッション番号も省略した場合は、「*」のついている直前のセッション
を再開します。つまり、セッションを中断して元のCLIに戻ってきた、何も入
力せずに[Enter]キーを入力すると直前のセッションに戻ります。
ログ セッションの再開
Switch#[Enter] [Resuming connection 1 to 10.1.1.1 ... ] R1>
保持しているTelnetセッションを切断したい場合は、次のコマンドを入力して
ください。
#disconnect [session-number]
多段階Telnetのセッション中断
あるデバイスから他のデバイスにTelnetして、そこからさらに別のデバイスに
Telnetするというような多段階でTelnetをすることもできます。そのとき、セ
ッションを中断して任意のデバイスのCLIに戻るには、ちょっとしたコツがい
ります。セッションを中断する[Ctrl]+[Shift]+[6]の押す回数で制御できます。
ルールは次のようになります。
[Ctrl]+[Shift]+[6]の押す回数
- 奇数回-大元のデバイスのCLIに戻る
- 偶数回-大元のデバイスからひとつずつ前のデバイスのCLIに戻る
具体的に次の図のようにR1からR4まで多段階でTelnetしている場合を考えます。
R1にコンソール接続し、R1からR2にTelnetします。そして、R2からさらにR3へ
Telnet、R3からR4へTelnetするとターミナルソフトウェアにはR4のCLIが表示
されます。
ここで、[Ctrl]+[Shift]+[6]キーを1回押して、[x]キーを押すと大元のR1のCLI
に戻ります。
そして[Ctrl]+[Shift]+[6]キーを1回押して、[x]キーを押すと大元のR1の一つ
前のR2のCLIに戻ります。
[Ctrl]+[Shift]+[6]キーを3回押して、[x]キーを押すと大元のR1のCLIに戻り
ます。
[Ctrl]+[Shift]+[6]キーを4回押して、[x]キーを押すと大元のR1から2つ前の
R3のCLIに戻ります。
※実際に[Ctrl]+[Shift]+[6]キーを複数回押すときは、[Ctrl]+[Shift]キーを
押しながら[6]キーを複数回押すようにすれば簡単です。
Telnetアクセスの確認
Telnetアクセスの確認を行うには、主に次のコマンドがあります。
- show users
- show session
show usersは自分に対してのTelnetアクセスを表示します。そして、show session
は自分から行っているTelnetアクセスを表示します。次のサンプルネットワー
クでshow usersおよびshow sessionを見てみます。
まず、R2でshow usersを見ると次のようになります。
ログ R2 show users
R2>show user Line User Host(s) Idle Location * 0 con 0 idle 00:00:00 18 vty 0 idle 00:00:03 10.1.1.1
これを見ると、R2はR1(10.1.1.1)からTelnetされていることがわかります。
「18 vty 0」の「18」はコンソールなども含めた全体のライン番号です。VTY
ライン番号はこの例では「0」を使っています。自分に対してのTelnetを強制
的に切断するときは、clear lineコマンドを使います。もし、この例でTelnet
接続を切断したいときは、show usersのVTYライン番号を使って
#clear line 18
とコマンドを入力するとR1からR2へのTelnetを強制的に切断できます。
次に、R1でshow sessionを見ると次のようになります。
ログ R1 show session
R1#show session Conn Host Address Byte Idle Conn Name * 1 10.1.1.2 10.1.1.2 0 0 10.1.1.2
R1は10.1.1.2(R2)にTelnetしていて、そのセッション番号が1であることが確
認できます。
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