目次
PortFastとは
PortFast(ポートファスト)とは、スパニングツリーのポート状態をブロッキングからフォワーディング状態に即座に移行させる機能です。
デフォルトのPortFastが無効な状態では、PCをインタフェースに接続してリンクがアップしてもすぐにイーサネットフレームを転送できません。スパニングツリーのポート状態が、ブロッキング(20秒)→リスニング(15秒)→ラーニング(15秒)→フォワーディング状態になってからようやくイーサネットフレームの転送ができるようになります。デフォルトでは、50秒かかります。PCがつながるポートは必ず代表ポートになるので、こうしたスパニングツリーポート状態の遷移はあまり意味がありません。
PortFastを有効にすると、リンクがアップするとスパニングツリーのポート状態がブロッキングからすぐにフォワーディング状態に移行します。PCを接続すると、すぐにイーサネットフレームの転送を開始できるようになります。
PortFastの注意点
PortFastは、他のレイヤ2スイッチが接続されているポートに対して設定してはいけません。他のレイヤ2スイッチが接続されているポートでPortFastを有効にしてしまうと、スパニングツリーの計算が正しく行うことができない可能性があります。その結果、イーサネットフレームのループを防止できなくなってしまうことがあります。
PortFastは、PCやサーバ、IP Phoneなどループ構成になることがないポートに対して設定してください。
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PortFastの設定
PortFastの設定は、以下の2通りあります。
- アクセスポートで一括してPortFastを有効化
- インタフェースごとにPortFastを有効化
アクセスポートで一括してPortFastを有効化
アクセスポートで一括してPortFastを有効化するには、グローバルコンフィグレーションモードで以下のコマンドを入力します。
(config)#spanning-tree portfast default
インタフェースごとにPortFastを有効化
インタフェースごとにPortFastを有効化するには、有効にしたいインタフェースのコンフィグレーションモードで次のコマンドを利用します。
(config-if)#spanning-tree portfast
PortFastはアクセスポートに対してだけではなく、トランクポートに対して有効化することもできます。
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