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Cisco CCNAでよく出てくるコリジョンドメイン/ブロードキャストドメイン
CiscoのCCNA試験では、ネットワーク機器の特徴を分類するうえでコリジョンドメインとブロードキャストドメインをどのように分割するかがよく問われます。
ここでは、コリジョンドメインとブロードキャストドメインについて解説します。
コリジョンドメイン
コリジョンドメインとは、CSMA/CDでの衝突が発生したときに影響を受ける範囲です。言い換えると、伝送媒体を共有している範囲がコリジョンドメインです。
コリジョンドメイン内に多くのホストが存在すると、その分、衝突が起こる可能性が大きくなります。衝突が発生すると、イーサネットフレームを再送するため、転送の効率が悪くなります。コリジョンドメインを分割して、伝送媒体を共有するホストの数を少なくすることで、イーサネットのフレームの転送効率を高めることができます。
コリジョンドメインを分割するには、ブリッジやレイヤ2スイッチといったデータリンク層レベルのネットワーク機器を利用します。ブリッジやレイヤ2スイッチは、衝突によって壊れてしまったフレームの電気信号を他のインタフェースには流さないようにして、衝突の影響が受ける範囲を限定します。つまり、ブリッジやスイッチはポートごとにコリジョンドメインを分割できます。
ブロードキャストドメイン
ブロードキャストドメインとは、宛先MACアドレスがブロードキャストであるイーサネットフレーム(ブロードキャストフレーム)が転送される範囲です。そして、ブロードキャストは、「ひとつの」ネットワークの範囲です。レイヤ2スイッチは、ブロードキャストフレームをフラッディングするので、1つのブロードキャストドメインを構成します。
なお、フラッディングの対象はMACアドレステーブルに登録されていないMACアドレスが宛先となっているイーサネットフレームで、ブロードキャストフレームだけとは限りません。具体的には、以下の3種類です。
- ブロードキャストフレーム
- マルチキャストフレーム
- Unknownユニキャストフレーム
MACアドレステーブルは、受信したイーサネットフレームの送信元MACアドレスを登録していきます。ブロードキャストアドレスおよびマルチキャストアドレスは、送信元MACアドレスになることはありません。そのため、MACアドレステーブルにブロードキャストアドレス、マルチキャストアドレス登録されることはなくフラッディングされます。
ネットワーク機器とコリジョンドメイン/ブロードキャストドメイン
ネットワーク機器とコリジョンドメイン/ブロードキャストドメインの分割は、ネットワーク機器が動作するOSI参照モデルの階層と関わりがあります。
OSI参照モデルのレイヤ1で動作するリピータ、共有ハブはコリジョンドメインもブロードキャストドメインも分割できません。
OSI参照モデルのレイヤ2で動作するブリッジやレイヤ2スイッチは、ポートごとにコリジョンドメインを分割します。しかし、ブロードキャストドメインは分割できずに1つです。
そして、OSI参照モデルのレイヤ3で動作するルータ、レイヤ3スイッチはポートごとにコリジョンドメインもブロードキャストドメインも分割できます。
レイヤ | 機器 | コリジョンドメイン | ブロードキャストドメイン |
---|---|---|---|
レイヤ1 | リピータ/共有ハブ | 1つ(分割できない) | 1つ(分割できない) |
レイヤ2 | ブリッジ/レイヤ2スイッチ | ポートごとに | 1つ(分割できない) ※VLANは例外 |
レイヤ3 | ルータ /レイヤ3スイッチ | ポートごとに分割 | (レイヤ3の)ポートごとに分割 |
レイヤ2スイッチの仕組み
- レイヤ2スイッチの概要 ~ひとつのネットワークを作る~
- レイヤ2スイッチの動作 ~MACアドレスに基づいて転送~
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