ルートポイズニングとは

ルートポイズニングとは、メトリック16にセットしたRIPルート情報を送信して、明示的にネットワークのダウンを通知することです。タイマベースでネットワークのダウンを検出するよりも、速やかにネットワークのダウンを検出し、ルーティングテーブルから不要なルート情報を削除できます。

ルーティングループが発生する一つの原因は、不要なルート情報がいつまでもルーティングテーブル上に残ってしまうことです。ルートポイズニングによって、不要なルート情報を速やかに削除して、ルーティングループを防止します。

ルートポイズニングは、ポイズンリバースとトリガードアップデートと組み合わせて利用します。ルートポイズニング、ポイズンリバース、トリガードアップデートの意味をまとめておきます。

ルートポイズニング

ダウンしたネットワークのRIPルート情報のメトリック16にして、ネットワークのダウンを明示的に通知します。

ポイズンリバース

ルートポイズニングを受信すると、ポイズンリバースを返します。「該当のネットワークはこの方向にはない」ということを確実に通知するためにポイズンリバースを返します。ポイズンリバースはスプリットホライズンが有効でも送信されます。

トリガードアップデート

トリガードアップデートは、Updateタイマの定期的な間隔以外で何らかの変更に応じて、RIPルートを送信することです。

ルートポイズニングの仕組み

以下のシンプルなネットワーク構成で、ルートポイズニングの仕組みを解説します。

図 ルートポイズニング その1
図 ルートポイズニング その1

R1のインタフェース2がダウンして、192.168.1.0/24が到達不能になったとします。R1は、直接接続のルート情報「192.168.1.0/24」をルーティングテーブルから削除します。そして、RIPデータベースの「192.168.1.0/24」のメトリックを16とします。そして、30秒との定期的な間隔でなくても、RIPルートをR2へ送信します。R1はRIPルート「192.168.1.0/24 メトリック=16」を送信することで、他のルータへ192.168.1.0/24がダウンしたことを通知しています。

RIPデータベース上でメトリック16になっているルート情報は「possibly down」と表示されます。
図 ルートポイズニング その2
図 ルートポイズニング その2

R2はR1からのルートポイズニングのルート情報を受信すると、RIPデータベース上の「192.168.1.0/24」のルート情報のメトリックを16にします。そして、ルーティングテーブルから192.168.1.0/24を削除します。RIPデータベースの「192.168.1.0/24」自体は残っています。R2はトリガードアップデートでR3へルートポイズニングを送信します。また、R1へポイズンリバースを返します。

図 3 ルートポイズニング その3
図 ルートポイズニング その3

図では省略していますが、R2はpassive-interfaceになっていなければインタフェース2からもルートポイズニングを送ります。

R3もR2と同様に動作します。RIPデータベースの「192.168.1.0/24」のメトリックを16にセットして、ルーティングテーブルのRIPルート「192.168.1.0/24」を削除します。そして、トリガードアップデートでインタフェース2からルートポイズニングを送り、インタフェース1からはポイズンリバースを返します。

図 ルートポイズニング その4
図 ルートポイズニング その4

以上のように、ルートポイズニングによって、速やかに不要なRIPのルート情報をルーティングテーブルから削除できます。

ルートポイズニングのルート情報は1回だけ送信するわけではありません。Ciscoルータの実装では(Flushタイマ-Hold downタイマ)の間、Updateタイマの間隔でルートポイズニングを送信します。

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